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わいわい音楽談義
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フォーレ オリジナル
                                        ☆☆ 住田 誠蔵 ☆☆

フォーレのオリジナル・ヴァージョンをいくつか聴いてみました。

(1)オリジナルにもいろいろある?

 本当です。1888年初演の第一稿は5曲構成で、それにOffertoire と Libera me が追加され7曲構成になったのが第二稿で1893年初演です。
 ところがこの第二稿も John Rutter 氏がフォーレ研究家J.M.Nectoux氏の助言を得て1984年に校訂楽譜を発表し1988年に出版されたものと、1994年に発表された同じJ.M.Nectoux氏R.Delage氏の二人の編纂の版とがあるようです。小生は楽譜を持っていませんので、どこが違うのか具体的には知りませんがCDを聴くとこれがまたいろいろ違うようです。現在のところ、この第二稿のことを Original Version と言うようで、Edited Rutter とかOriginal orchestration edited by J.M.Nectoux and R..Derageなどと表記されています。第三稿がいわゆるフル・オケ版です。

(2)違いがはっきりわかるのは?

 やっぱり第六曲 Libera me の Dies illa のパパ パーパーパパ がオリジナルでは パパ パパ パパ となるところでしょう。ところがこれが Original Version と書いてあっても pa pa pa- pa pa と演奏しているCD(EMI:Stephen Cleobury指揮、King's College Choir)があるので、ことは面倒です。マエストロのように楽譜を精査した人は別にして、他の人は、具体的な違いはわからないままに「なにか感じが違うなあ」と思うのがせいぜいでしょう。小生もヴァイオリンの独奏なのかヴィオラの独奏なのかわからず、なにかおかしなヴァイオリンだなあと思っていました。CDでは殆どがヴァイオリンで、ヴィオラだとハッキリ思えるのCAMERATA盤の日本フォーレ協会制作のCDくらいでしょう。このCDの演奏はジャン・フルネの意思に忠実なもので、言葉も「当時のフランス風ラテン語の発音」で歌われていてその点でかなりの違和感があります。

(3)で、結局どっちが?

 やっぱり判りませんね!ただ一つハッキリ言える事は、1893年版が校訂発表されたのは前記のように1988年以降ですjから、それ以前の録音はおそらく殆どが第三稿のフル・オケ版のはずで、いわゆる音
楽愛好家の多くの耳が、こちらの方に馴染んでいることは間違いないでしょう。長い間聞いてきて「耳に刷り込まれた」ものと、違った響きが聞こえてくれば、良い耳と優れた感覚の持ち主ほど「ちがう!」と思う
のではないでしょうか?小生の独断と偏見ですが、日本の音楽評論家と称する人で、永井マエストロ以上にこの曲の楽譜をいろいろ調べた人は(居ないことは無いでしょうが)まあ少ないのではないかと思い
ます。もちろんフォーレの研究家は別にして。まして普通の愛好家では知らなくて当然でしょう。
 小生個人は、あまり禁欲的な演奏は好きではありません。また、フォーレさまには悪いけれど、ボーイソプラノの声は嫌いです。少人数の演奏はどうしてもアラが目立つような気がして好みません。やはり合唱は多勢がいいですね!ただし大合唱は録音が古いと音がこもってしまい、とても聞けません。ふるい録音を「誉める人の気が知れない」というのが本心です。

 我々の男声版の演奏、どうだったか早く聴いてみたいですね!