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イロハモミジ

 

西本館から学食へ、この渡り廊下を何度通ったことだろう。渡れば右側に丸便(円形のトイレ)があった。その先は学食。この廊下は本館の建築に伴い、昭和5年に設置され、昔のまま。丸便は平成12年に改修され、学食は昭和47年に建てられた西プラザに収まった。変わる大学、変わらぬ大学。渡り廊下で立ち止まる。見上げればイロハモミジが軟らかい陽射しをまとって、変わらぬ錦秋を演出している。

イロハモミジの幹は直立し、高木になる。丸便脇のイロハモミジも背が高い。ところがイロハモミジの葉は日本産のカエデの中で一番小さい。幼児の手をよくモミジの葉にたとえたりする。葉が小さく樹形とのバランスがよく、最後には赤く色づくため、秋を彩る紅葉の代名詞となった。晩秋、キャンパスでも断然目立つ。2ヶ月ほどかけて日本列島を南下する紅葉前線の基準になるのはイロハモミジだ。

日本の山々の紅葉は、スケールには欠けるが、色合いは複雑で世界一美しいといわれる。

初もみじ、薄もみじ、夕もみじ、庭もみじ、谷もみじ、奥もみじ、峰もみじなど、紅葉をあらわす言葉が多い。そういえば、昔は陰暦9月がもみじ月だった。キャンパスでは年の暮れに向かい、「冬紅葉」が枯れ草色のキャンパスを彩る。

 

佐藤征男(記)

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