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メタセコイア

東キャンパスの門をくぐると真っ先にメタセコイアが目に入ってきます。すでに葉を落としています。11月には見事に紅葉していました。日本に自生する針葉樹で落葉する樹種はカラマツしかありません。

東キャンパスのメタセコイア 紅葉したメタセコイア(11月撮影)

メタセコイアは「生きた化石」として有名です。既に1939年に日本でセコイアに似た化石が発見されていました。化石発見者の三木茂博士により「メタセコイア」と命名され、1941年に学会へ発表されていました。その絶滅したと思われたメタセコイアの自生している姿が1945年に中国の揚子江支流で発見されたのです。1949年、国と皇室がそれぞれメタセコイアの挿し木と種子を譲り受けました。中生代に日本中に生えていた落葉するスギが復活しました。吹上御所で元気に育つメタセコイアの姿に戦後の復興を重ねた昭和天皇はこの杉を「アケボノスギ」と命名されました。いまでは皇居で一番高い木に育っているそうです。

その後、樹形が美しく、生きている化石として有名なことなどから、全国各地でよく植えられました。本キャンパスに植栽されたメタセコイアは旺盛に生育、今では樹高20メートルにもなろうかという高木に成長しました。葉を落とした枝をよく見ると、たくさんの紐のようなものが垂れ下がっています。雄の花芽をたくさんつけた雄花序です。葉を落とし、冬の寒さに耐えながら間もなく咲き始めます。子孫に伝えるのは、中生代から培ってきた生命力でしょうか。
葉を落としたメタセコイア 垂れ下がる雄花序(10月撮影)

佐藤征男(記)

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