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ススキ

第一ススキ野ゾーン

陸上競技場南東側では日本の草が秋を彩ります。キャンパスの草花はもともと帰化植物が多く、季節感がありませんでした。そこで4年前から緑地基本計画に則り、オミナエシとフジバカマが移植されました。また大分県久住高原からススキやマルバハギがやってきました。懐かしい秋の草原がススキ野ゾーンで見られるようになりました。

ススキはイネ科ススキ属。地下茎はないので、株を形成して生育します。葉の縁にはギザギザがあり、時に手を切ってしまうほどの鋭さです。ガラスの原料のケイ酸を土壌から吸収し、草食動物の食害から身を守っています。

強く触れると皮膚が切れる

秋、隙間なく小穂が密生し、その先からは細長い刺が伸び、途中で屈折しています。これが芒(のぎ)です。

芒(のぎ)

釣り下がった葯から花粉が秋風に乗って運ばれます。花粉を出し終えると、今度は羽毛状のメシベの柱頭が伸びてきます。オシベとメシベの成熟時期をずらし、自家受粉を避けています。

黄色い約と羽状のメシベ  冬のススキ

かつて大きい草原(くさはら)は大野、人里の身近な草原は小野と呼ばれていました。大野も小野もその主役はススキでした。「武蔵野の秋風に揺れるススキのように心をなびかせる」、季節感を体一杯に感じるのが日本人の特徴でした。

冬、ススキは枯れても直立し続けます。依然として枯野に、その存在感を醸し出します。

佐藤征男(記)
写真:施設課 坪谷英樹・植樹会 佐藤征男

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