大学弓道の試合形式




サッカーや野球に比べて遺憾ながらマイナースポーツとして確固たる位置をしめる弓道。 「弓道って個人競技?」何度聞かれたことだろう。
「いや、まず八人を二つにわけてね、・・・」
なんとも説明が面倒くさいので、ここでバシっと説明しちゃいます。
少しでも皆さんに弓道の試合を知っていただき、興味を持っていただければ幸いである。



下の表を見て下さい。これはある試合における一橋大学の結果である。
大学弓道の男子の試合は一般的に1チーム8人。それを「壱ノ立」「弐ノ立」という2グループに分ける。
一人一試合に、4本を1Rとして5Rで20本の矢を引く。
試合の流れは

先攻の大学の壱ノ立の1R→後攻の大学の壱ノ立1R→先攻の弐ノ立1R→後攻の弐ノ立1R・・・

という順である。

A君を「壱ノ立 大前(おおまえ)」という。E君はそのまんま「弐ノ立 大前」
以降、順に「弐的(にてき)」「落前(おちまえ)」「落(おち)」という。この順に矢を1本ずつ引いていく

大前・・・その立の一番目に矢を引くわけだから、あてるとチームに勢いをつけられる。逆に抜く(外す)と、あーあって思われる。

弐的・・・いい流れをそのまま後ろに伝える。悪い流れは止める。

落前・・・いい流れをそのまま後ろに伝える。悪い流れは止める。

落・・・・その立の最後の一本を中てたらおいしい。抜くとやっぱり、あーあって思われる。



一橋大学壱ノ立A君×○○○×○○○×○○○×○○○×○○○15中
B君○○○○○○×○○○○○○×○○○○○○18中
C君○○○○××○○○○○○○○○○○××○16中
D君○○○○○○○○○○○○○○○○○○○×19中
小計1512/2715/4214/561268中
弐ノ立E君○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○皆中
F君×××××××××××××××××××○1中
G君○××○○○○×○○○○×××○○○○○14中
H君○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○皆中
小計1011/2112/339/421355中
合計2523/4827/7523/9825123中


A君、この試合のチームの大初矢(一本目)をしっかり抜いてます。彼は「やっちゃった・・」と思ったでしょう。 ちなみにその後彼は初矢をいれることができませんでした。みんなの目が痛いです。
B君、頑張りました。ちなみに試合では4本すべて中てると、同じチームだけではなく相手からも拍手されます。「おみごと」ってことです。
弓道の試合で20本全てを中てる(皆中)なんていうのは卓越した技術と研ぎ澄まされた集中力、ほんの少しの運が不可欠です。D君、 運に見放されたか、ここぞに弱いか。
弓道の試合にも途中交代という制度はあります。F君、便宜上完射(一試合フル出場)させましたが、 本番なら1Rか2Rで切られるでしょう。厳しい世界です。E君、H君、頼りになる大前、落です。
壱ノ立は合計68中弐ノ立は55中、合計の123中がこの試合における一橋大学の的中です。これを競い合うのが試合です。



次に女子の試合を見てみましょう。

一橋大学aさん×○○○×○○○×○○○9中
bさん○○○○○○×○○○○○11中
cさん○××○××○○○○○○8中
dさん○○○○○○○○○○○○皆中
合計1312/251540中


女子はスタメンは4人で、それぞれの12射の合計的中を競います。流れとしては男子と同様です。
4人で12射だけに一本への重みは男子よりもさらに重くなってきます。それだけに、1Rで形勢が逆転するなど 熱い戦いが展開されます。



いかがでしたか?これでみなさん弓道の試合について興味を持ったことでしょう。
もっとも、弓道の試合にはほかの形式もあります。男子でも1Rだけの試合があったり女子でも5Rの試合があったりです。

もちろん個人戦もあります。
日本武道館で行われる全関東学生弓道選手権大会などの個人戦に勝ち抜くと、武道館中の視線を一身に浴びて弓を引くことができるのです。 こうなったらおいしい。他の大学に名が轟きます。友達ができます。勝手に写真も撮られます。勝手に売り出されます。

大体のことは言い切ったつもりですが、質問疑問なんでもかんでもどんとこい→遠慮しないでどうぞ