7組  菅井 淑行

 

 内 宮
 すぎこだちいせのみやいのあきたけて
        ふむたまじゃりのいろさやかなり

 志 摩

 あさまねにこゆきふるらしいせのうみ
        かいとるあまのこえだにもなく

 秋篠寺

 ほとけあまたふるきみどうにましませど
        ほむらのなかにわれはきみおもふ

 薬師寺

 すいえんはかすかにゆれぬあほぎみる
        きみがまなざしうるわしくして

 唐招提寺

 おほてらのまろきはしらによりそいて
        たにおもふらむとしわかききみ

 志摩の宿

 ふねひとつながれてゆきぬむらさきの
        とばりのなかをわれとたびゆく

 石狩り

 いしかりのながれにうかぶしらくもは
        いづべのときかきみにあふべき

 玉 造

 いづもぢにゆのけむりたちきんせいは
        ひとつひかりぬさむきよあけに