東京商科大学予科入学受験證票(昭和十一年三月)について
                                                  5組 山崎 坦

古い手箱の中に、母が取っておいてくれたに違いない茶封筒があります。
中には東京商科大学、予科入学受験證票(昭和十一年三月)が入っております。
文字が読み取れる様に大きくスキャンしてみました。


大日本帝国郵便  参銭切手  


大学の番地が北多摩郡谷保村となっております。


No.413は余り縁起は良くないなと思ったが、ヨイサということで合格できました。

試験の科目に漢文があり、中学校では論語などレ点を除いた、白文を毛筆で書いて、白文帖で学びました。
(作文ハ文語体トシ、毛筆ヲ以ッテ認メシメ,筆跡ヲモ併セ考査ス)と断り書きがあります。
毎年試験の科目に暗記科目1科目がありました。この年は化学でした。
数学は答えの正誤のみでなく答えまでのプロセスも採点の対象としていたようです。
英語には作文と書取があり、書き取りは外人の朗読を聞いて書きました。
”スウィッツアランド”といわれて、度肝を抜かれたのは田舎出の学生だった様です。
作文は国語も英語も、試験官がよく読んでくれたのではないでしょうか。

封筒の中には上記受験票のほかにB5版の入学許可書(昭和十一年四月一日付)が入っています。1936年です。