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■巻頭言

紀州のケンケンかつお

代表幹事:田所 保(G)

 “故郷は遠くに在りて想う”だけでなく、できる限り機会を作り、理由を見つけて帰りたい。還暦が近くなってもこの気持ちは変わらない。南紀の青い海を見、潮の香をかげば落ち着く。

 終戦の年の初め(昭和20年1月)漁師町に生まれ、中学校卒業まで“魚”の中で育った。実家は古くから水産業を営み、とても忙しかった。当時はいまと異なり、春夏秋冬、いろいろな魚が本当に良く獲れた。

 このふるさと大好き男には、学生時代からずっと、いつもある種の悩みがあった。自己紹介の折、「和歌山県の出身・田辺市の高校卒業・白浜温泉の近く」までは何とか分ってくれるのだが、肝心の「周参見町」になると“ふーん?”となるのだ。結局、最後は「南紀の海・枯木灘海岸の景色は素晴らしい。一度、機会があれば案内しよう」で済ませる始末。その後、合併で町名が「すさみ」になったり、旧国鉄時代に特急電車の停車が決まったり(駅名は「周参見」のままだったが)した時には早速、紹介内容に取り込んだりしたが。

 ところが昨年、すさみ町が全国区に躍り出た事例が2件発生した。1つは、NHKの人気番組「家族に乾杯」(5月31日放映)に我が町が華々しく登場したこと。2つ目は、日本経済新聞(8月2日夕刊)の一面に「魚もブランド時代」のテーマで“すさみケンケンかつお”が記事付きで紹介されたこと。とくに、「家族に乾杯」は、ゲストの藤村俊二氏が“すさみのカツオを食べたい”との希望で決まったらしいと解説で聞いた。そんなに評判が良かったのかと感心するとともに、これでようやく長年の悩みも解決できる、と、一人で勝手に喜んだ。

 さて、「ブランド」といえば、“ルイ・ヴィトン”など超有名なものが思い浮かぶが、今や地方の産物にもブランド化の動きが急速に広がっているようだ。そのためか、最近は“デパ地下”やスーパーでも日常的に“地方の名産展”が開催されている。南紀の全国ブランド品としては“南高梅”“紀州備長炭”などが有名で評判も良い。“すさみケンケンかつお”のブランド展開が着実に効果を挙げているのも、関係者のご努力の賜物と敬意を表したい。

 本来、「ブランド」とは「評判」であり、「信頼と安全の標章」であり、「顧客との品質保証契約」であり、その責任は重い。企業も同じで、グローバルな競争に勝ち残るため、ブランド構築を事業戦略の柱と位置付ける企業も多い。しかし、大企業といえども、一度信頼を失うと一瞬にして会社消滅を招くという最悪の事例も記憶に新しい。

 今年も、はや3月中旬。“ケンケンかつお”漁も近い。南紀の海に春到来だ。東京でも友人たちと「すさみケンケンかつお」を楽しみたい。故郷からのうれしい「大漁の便り」が待ち遠しい。

  • 「ケンケン漁」って?
      ケンケン漁とは、一隻の船に1〜2人が乗り組んで行う曳縄一本釣漁法のことで、船を走らせ擬似餌をおどらせ、魚を誘惑して釣り上げます。
      明治の末期(1908年)ハワイから帰国した小野七之助によって伝えられ、その後、様々な改良が加えられ、すさみ独特の潜行板と擬似餌の組み合わせにより漁法として確固たる地位を築くにいたりました。
      また、ケンケン漁法によるすさみの「ケンケン船」は、全国漁業者の通用名となり、ケンケンと言えば「すさみのケンケン船」が代表するほどになっています。(すさみ町観光協会)
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