今回の選挙結果はなにを語るか

12月17日  大泉町  薮田剛由

 投票日の翌日の日経新聞は、他紙が「自公圧勝」を報じる中、「自民1強揺るがず」と報じつつも「小選挙区では減、公示前議席下回る」という大見出しを掲げました。12月17日の「赤旗」1面で、識者の見解を伝え、「真の勝者は共産党」(五十嵐仁元法政大教授)と、「自民党は、(政権を失った)09年は525万票減、(政権を奪還した)12年は168万票減、今回は18万票減と3回連続で得票を減らしています。一方野党の中で極右政党が壊滅する中、共産党だけが議席・得票を伸ばしました。比例票をみても自民党は104万票を伸ばしていますが、共産党は237万票を伸ばしています。」と述べ、国民の民意は、共産党の躍進を求めていると解明していました。
 ただ、今回は投票率が52%余と約半数の国民が棄権に回りました。この問題で、「赤旗(12月17日)」は、「投票に行かなかった人に『もし投票するなら比例は何党ですか』とたずねたら、47%は共産党、26%が自民党、5%が民主党、公明党は0%で、共産党はダントツでした(大阪毎日放送)」と伝え、この番組のコメンテーターは「投票率が上がり、潜在的な支持が投票に実現していたら、共産党がいきなり政権を伺うような立場に立った可能性が無かったとも言い切れない」と述べたと報じました。
 ここで問題は、「こうした躍進を受けて、共産党はどう変わるのか」ということです。「共産党はやっぱり正しい事を言っているでしょう」という立場にとどまらず、それなら「なぜ国民の潜在的な支持が顕在化しないのか、国民と同じ目線で働く仲間なのだという共感をどう勝ち取るのか」という問題に正面から取り組み、思い切ってこうした情勢にマッチする共産党に成長・変化する事です。沖縄の4選挙区完全勝利はその方向を示しています。本来ならば、今回の様な画期的な躍進の時は、大泉町の良心と言えるような方々の喜び声が響き渡って当然と思うからです。
 安倍政権の、自暴自棄的な暴走はしばらく続くかもしれません。また山梨県や北杜市では、中央いいなりの政治が続くかもしれません。しかし国民もまた北杜市の市民も健全な力を持っている事が証明された選挙結果でした。共産党が、自ら大きく成長するなら、それを打ち破って、日本国民としっかり手を携えて、日本の新しい未来を切り開く事が出来る時代になると確信しています