インド料理のランチ・ビュッフェ

 以前、行列待ちのジャンボ天丼の話しを書いたところ、少なからぬ数の友人から「続編を書け。論文のようなエッセイより読む気になる。」と言われた。続編は中華料理のはずだったが、まだ文章の用意ができていない。バーレン駐在中にインド料理(ヴェジタリアン・ターリ)の話を写真入りで書いたが、今回は東京のインド料理店の話し。

僕は、いまだに子供じみていて、お子様ランチのように、いろいろな種類が豊富な食事を好む。また年齢と体格に似合わず大食いであるので、選択自由で食べ放題のビュッフェが大好きだ。

 インドには10回出張したが、ビュッフェをとる機会はなかった。中近東ではインドでは経験しなかったような美味しいインド料理店にサウジ、エジプト、バーレン、UAEなどで巡り合えた。バーレンでは、「ランターン」というレストランが、料理の種類が豊富で更にテーブルで小さなコンロでタンドーリ・チキン・ティカを温める週末ブランチがあった。日本から来た家内は「美味しい」と言って食べすぎたが、幸いおなかは壊さなかった。

 前置きが長くなった。東京の話しをするのだった。

1)日本へ帰国してから、最初に行ったインド料理ランチ・ビュッフェは神谷町の「Nirvanam」。中はあまり広くない。客筋は近所のサラリーマン。料理は正当的な南インド系。料理の種類は10種類くらい。味はよいが、ある料理は下から温める火が消えて、さめていた。サービスはよくも悪くもない。1,200円(税・サービス 加算なし)はまあまあか。日本駐在のインド人に人気があるとのこと。
2) これからが、この報告書の主要部分。六本木のミッドタウンの「Nirvana New York」。2007年からあるそうだが、僕が訪れたのは今月3月の12日。New Yorkには1970年から2002年まで、Central Parkを見おろすところにあったという。

ランチ・ビュッフェ(予約を取らない)、ランチ・コース(3,000円。予約必要)、ディナー・コース(6,000円〜) とあるが、僕が薦めるのは、ランチ・ビュッフェ。他はまだ試していないので。 ランチ・ビュッフェは2,000円だが、Seniorは1,500円(税・サービス 加算なし)。僕のような大食い老人を想定していないのだろう。コスト・パフォーマンスはA級である。

僕は、仕事でミッドタウンへ来たついでに一人で行ったのだが、新西洋美術館の往きか帰りに老夫婦が平日に(11:00~14:30Last Order)立ち寄るのによいと思う。内部がゆったりして高級感があるので、恋人同士に向いている。つまり老夫婦で来ても奥さんをその点で満足させることができる。またインド料理店にしてはデザートが10種類くらいあり、女性が喜びそう。(僕も喜んだ。)


店内

サラダ
(画像のクリックで拡大表示)

土日祝日もランチ・ビュッフェあり(11:00~15:00Last Order)だが、混んでいるかもしれない。

月曜日の13時ころに、ミッドタウン・ガーデンテラス1階で、若い女性の行列の並ぶレストランがあるので、「ここか?」と思ったら、それは「Napule」というピザ屋だった。めざす「Nirvana New York」は思ったよりもすいており、公園に面した窓際に案内された。フロアマネジャーもウェイトレスもホスピタリティーがあり、態度がよろしい。

ナンは、自分でとるのでなく、熱々の焼き立てを席にもってきてくれる。食べ放題である。美味しい。

料理は30種というが、デザートを除くと20種か。

野菜サラダは数種類をまぜあわせたものでなく、ブロッコリー(マスタードオイルのマリネ)、キャベツ、ごうや、人参(ピスタチオあえ)など、一種類ごとにサラダにしているのが特徴。

温野菜は、じゃがいものマサラ炒め、フライドポテト、玉葱リングのフリッター(さらに茄子のフリッターがあるはずが、この日はなかった)。

ごはんは2種類で、ジャスミン・ライス(バター味)と、見たところパエラ風の海鮮ブリアニ。後者はいつもあるとは限らないようだ。

タンドーリ料理は、チキン・ティカ。

さて肝心のカレーは、「え、たった3種類?」と思ったら、更にもう1種類、ダ―ル(4種類の豆がまぜてある)が出てきた。これがなければ、あとの下記3種類はすべてNon Vegetarian。

豚ひき肉のキーマ(これではムスリムが食べられない)


豚ひき肉のキーマ

バターチキン

デザート

海鮮(といっても形が認識できたのはイカだけ。なおこの店の名誉のために言っておくと、海鮮ブリアニの「海鮮」は種類が豊富だった)

バターチキン(ちょっと甘すぎるが、実に美味い)

デザート:チーズケーキ、チョコレートケーキ、イチゴプリン、ケサリ(インド風コーンケーキ)、クッキー、紅茶プリン、白玉あずきいりココナッツミルク、果物もりあわせ、マンゴシフォンケーキ。

結論: Internetの「グルナヴィ」の平均的評価は「それなりに美味しい」、僕の評価ほどは高くない。ランチ・ブユッフェでなく夜の高いコースを食べた人の投稿が多いのと、ランチ・ビュッフェでも1,500円でなく2,000円でコスト・パフォーマンスを評価したからだろう。僕としては2,000円でも文句ない。「雰囲気」では、すべての人が高得点を与えている。

味は上品だがインドらしさを失っておらず、満足した。激辛のようなaggressiveなものを求めてインド料理店へ行く人にはものたりないかも。

以上