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第34回一橋寮歌祭

寮歌とは

皆さん、寮歌とは何かご存じですか。多くの人にとっては聞き慣れない言葉だと思います。寮歌とは、旧制高等学校や大学予科の寮生たちが歌っていた歌のことです。その起源は、旧制第一高等学校(東大の前身)の寄宿寮に自治制が認められたことからと言われています。自治寮の誕生を祝った記念祭で、寮生活における学生生活のエネルギーを発憤するような毎年多くの寮歌が発表され、生徒に愛唱されてきました。そしてその習慣を、他校でも倣うようになったとのことです。また今では、寄宿寮の歌に限らず応援歌・部歌なども寮歌に含まれるようになりました。

寮歌の一番の特徴は、その伝承方法です。歌詞は文書で伝承されることもありましたが、メロディーは基本的に口伝で受け継がれていくのでした。なので、寮歌の大半には楽譜がなく、さらに原曲からより歌いやすい形に変化しながら伝承されてきました。

主に各学校の寄宿寮の中で歌われていたので、大正時代に寄宿寮を伴う高等教育機関増設と相まって全盛を極めましたが、その後旧制高等学校の廃止により「寮歌」の文化は一部衰退して行きました。その後、本学のように同時期に新制と旧制の学生が同居した寮では事実上の継承が行われ新たな寮歌が誕生したものの、それらの学校でも寄宿寮の衰退・廃止が進み、寮歌の「学生生活のエネルギー」という側面はほぼなくなりました。そして、今では体育会系の学生を中心に細々と伝承されるだけになりました。

一橋寮歌祭の役割

「寮歌」を歌うということは、廃れてきている文化です。学内生・卒業生含めても、寮歌を歌う人は一部しかいません。しかし、過去の学生達の学生生活が描かれた立派な文化です。そんな文化が消えていくのはとても寂しいことです。一橋寮歌祭は、そんな「寮歌」という文化を、一橋祭という場で学内・学外に示し、次世代に伝える役割を担っています。


各寮歌の説明

「長煙遠く」

一橋会歌。「一橋会」とは、学生・卒業生・教職員を一体とした共同体組織でした。最後の「蛟龍(地の龍のこと)の意気胸にして いざ雄飛せむ五大州」は一橋生が世界に羽ばたき活躍する様子を歌いあげています。端艇部でよく歌われます。

「紫紺の闇」

ファシズムが台頭し言語統制の厳しい当時の状況下で、「オリオン(天王星=天皇制)揺れて鶏鳴きぬ」や「仰げば凄し利鎌(かま=共産主義における農民の象徴)の月」と歌ったことからも、本学伝統のリベラリズムが感じられます。

「武蔵野深き」

著名な音楽家山田耕筰氏の作曲。山田氏は他にも一橋のゆかりの曲の作曲をされているが、その理由は彼の義兄エドワード・ガンドレット氏が本学の英語教師であったことにあると言われています。同氏は教会音楽者として山田氏を育てた。つまり、音楽家山田耕筰の生みの親と言っても過言ではないのです。

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