藤井 正夫 我々が韓国で使用したカーナビは、日本のものと比べるとずっとシンプルで扱いやすい反面、日本のカーナビにはない便利な機能も備えており、韓国での車の走行には欠かせない装置ではないでしょうか? 電源はシガー・ソケットからとり、ナビの下に強力な磁石がついているのでダッシュボードの上にちょこんと載せるだけで簡単に装着できます。 日本のカーナビのように道路の混雑状況を知ることができる機能はありませんが、運転者としてはありがたい次のような機能があります。 韓国の高速道路にはスピード測定用監視カメラ(オービス)が多数設置されていますが、数百メートル手前からナビがカメラの設置箇所を正確におしえてくれると同時に自分が制限速度より何キロオーバーしているのかも表示してくれるので、殆どの車が監視カメラ設置箇所に差し掛かる頃には制限速度内のスピードにスローダウンして違反を免れているようです。また、韓国では、たとえば“500m先カメラあり”といった標識が路上に必ずありますが、聞くところによるとこれは、かつて知名人が不倫の相手を車に載せているところを監視カメラがとらえ曝露されたため、プライバシーの侵害論争に発展し、今では監視カメラの設置場所を公表しなくてはいけなくなったのと車中の人の顔をカメラで撮ってはいけないと法改正された経緯があったようです。経緯はともあれ覆面パトカーで厳しくスピード違反を取り締まり、高額の罰金を取り上げるどこかの国よりも、ずっと合理的な対応ではないでしょうか? また、韓国の道路にはスピードを落させるためのバンプが相当数存在し、慣れないと走行中の車がバンプから突然受けるショックはかなりのもので、不愉快な思いをしますが、このバンプの存在も全部ではありませんが、一部ナビが教えてくれるので、事前にスピードを落すことができ安全上も良い結果をもたらしていると考えられます。 このように韓国のナビは、交通事故を未然に防止するのに役立つような機能も兼ね備えており、日本のカ-ナビのサービスに慣れきった私たちには、大変ありがたいものと感じました。 但し、我々日本人にとって韓国のカーナビはすべてハングル表示であるため、ハングルを理解できぬと使いこなすのは難しいという難点はあるでしょう。 |