作者のことば 今でもフッと浮かんでくるタリンの街並み。曲がりくねった石畳の道、精一杯枝を伸ばした菩提樹、マロニエ、oak tree、メイプルなどの大木。日本ではすぐにカットされて丸坊主状態になる街路樹と違って、存在感があってうれしくなります。苦難の歴史も乗り越えてきたのでしょうか? トームペア大聖堂広場から見たタリンの旧市街。遠くに港も臨めて聖オレフ協会の塔と赤い屋根の連なる風景はとても美しい。屋根の上の沢山の煙突も白く描きたいと思いました。でも描いていると訳が分からくなります。 描き始める前には、私の意識は別の方角を向いていました。教会の塔はニコラス教会か市庁舎の塔か?などと勘違いしていて、ガイドブックや地図を何度も見直してやっと、どこを描いているか合点がいきました。絵の出来栄えはpdfに取り込んでもらったものを見れば心配した通りのものです。わざわざ絵にしなくても写真の方がよかったのでは?と。でも描いた本人には得たものがいろいろありますので、お許し願うといたしましょう。 佐野陽子
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