「兵士の合唱」 (Gounodグノー作曲「Faust」より) | |||
・・・・フランス語の発音・・・・ | |||
By マーキュリー・グリー・クラブ 2004.05.29 |
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B2 Oです。 "Faust"の練習で、終曲部の173小節の"-flam-me"に於ける"-me"をどう歌うかの問題ですが、「伸ばす音なので『ム(mu)』しかない」とされましたが、私にはやはり腑に落ちません。辞書によれば"enflamme"(燃えている)の語尾の方の発音標記は(-am)であり(-amu)ではありません。 "-flam-me"と表記していますが、歌う時は"-flaaaa aam"のように歌った方が、言葉の持つ発音により近い自然な流れのように思います。譜割は異なりますが、同じ形ででてくる個所、例えば"im-mor-tel-le"も同様に歌うべきと思います。 B1 Iです。 フランス語の語尾の子音字は、その後にeがなければ発音せず、eがあれば「あいまい母音」(定冠詞 leと同じで、発音記号でいえば eを逆さにした記号 ?でしょうか)を付けて発音するのが一般的なルールだと理解しています。辞書で、"-flam-me" の発音が [flam]とmが書かれているのは、綴りの mが発音されるのだということを示しているのだと考えます。"me"に1つの音符が振り当てられているときには、ある一定の長さを持ってしまうので、[m?]とあいまい母音を付けて発音するべきだと思います。従って、カナで書けば「ムー」と「マー」の中間の音だと思います。 B2 Oです。 発音記号の[flam]にmがあるからにはmを発音することは御説の通りですが、「何らかの母音をともなって発音する」ことを意味するわけではないと思います。子音も勿論「音」を持っているわけで、唇をあわせてmと発音することだと思います。英語でも"come"が二つの音符に分けられた時、「カームー(ka mu)」とは発音しないと思います。syllableに分けて表記するときに子音が二つ重なっている時はその間で切るのが英語でもフランス語でも通例と思います。例えばsyl-la-ble, com-mu-ni-tyの如く。 B1 Kです。 手持ちのCD,ビデオを聞いてみて、問題の個所がどう私に聞こえたか、書いてみます。 1 「Faust(全曲CD)」(EMI Classics CMS 7 69983 2)の該当部分(パリ・オペラ座合唱団) 2 「オペラ・ガラ・コンサート」(BMGジャパン・CD12枚組のNo.6) 18.兵士の合唱「剣をおさめよう」(ロバート・ショウ合唱団・RCA管弦楽団) 3 73.9イタリア・オペラ日本公演のビデオより(合唱は日本プロ合唱団連合(日本人)・N響 ) の3種類です。 1,2はほぼ同じ発音で歌っているように感じました。 歌い方では、3つとも "-fraaaa aam"というよりは、”fraaaa~mu(ウムラウト)~,nos coeurs!”のように聞こえました。少なくとも「ム~」ではなさそうです。 B1 Iです。syllableの構成について一筆啓上。 syllableの構成は北欧系言語(英語、ドイツ語など)と、ラテン系言語(イタリア語、フランス語など)とでは異なっています。北欧系言語では、母音を伴わない子音がsyllableの最後に存在する例が( feast, whilst のように)沢山ありますが、一方、ラテン系言語では、syllable は原則として[母音のみ] 又は [子音+母音] から構成されていて、[母音+子音] 又は [子音+母音+子音] の形は例外と言ってよいほど僅かです。"flaaa - aam"という歌詞のつけ方は、北欧系言語では全くその通りですが、ラテン系言語には当てはまらないのでは、と思います。 英語の chose (chooseの過去)はeを発音せず 1-syllable wordですが、フランス語の chose(ショーズと発音、もの・ことの意)は 2-syllable wordである筈です。 以上から、immortelle の le、souvenir の ve、 sainte の te、 fidele の le、 aile の le、 dirige の ge、 faite の te、 notre の tre、 なども総て同様に歌うものと思います。 B2 Oです。 フランス語の歌い方については、なるほどIさん、Kさんの仰る通り「ム」と「メ」の間ぐらいで母音をつけるのが正解かもしれません。少なくともCDその他でそう聞こえるとすればそれがよいと思います。 |