「スペインの歌」 (石丸寛ほか編曲)
「グラナダ」 A.ララ作曲 、「ゴルドバ」 E.レクオーナ作曲 「アンダルシア」 E.レクオーナ作曲
「セレナータ」スペイン民謡 、「マラゲーニャ」 E.レクオーナ作曲 

・・・・作曲者 レクオーナ はどんな人?・・・・

By MGC T1 I 2003.04.05

 スペインの歌のすてきなメロディーに魅せられながらも、なんとも意味不明な歌詞にいらついている。文も単語もとにかく気に入らない。そもそも文語体のような表現と口語体のような表現がごっちゃになっていることから落ち着かないのだろう。

 それは別として、作曲者;レクオーナについて若干ネットや本で調べてみた、参考までに・・・・・・。ラテン音楽好きの人は「そんなの知ってる」といわれるかも知れないが、自分のメモのつもりで。

5曲の内3曲はレクオーナの作曲。
ではその<Ernesto Lecuona とは> キューバが誇る作曲家、Ernesto LecuonaCubaGuanabacoaという町で189687日に生まれた。彼の名を一躍有名にしたのはポピュラーの世界であるが、実はれっきとしたクラシックの作曲家でもある。
 

◎神童Ernesto 
 Lecuonaの家庭は音楽的に恵まれていた。彼に最初にピアノの手ほどきをしたのは姉のErnestinaであったという。5歳のときには最初のリサイタルを開き、12歳の時には処女作品を発表する。1913年にハバナ国立音楽院を首席で卒業し、その後New Yorkに渡り、そこで彼は世界的な名声を手にすることになった。そして合衆国はもとより、カナダ、ラテンアメリカ諸国、ヨーロッパと次々にコンサートを成功させた。
 

◎ピアノの名手
 初期の彼のリサイタルではChopinLisztSchumannMendelssohn などの作品も演奏されていた。また、Gershwin"Rhapsody In Blue"をキューバで初演したのもLecuonaだったということだ。1928年パリで開かれたリサイタルはかのRavelも絶賛。"This is more than piano playing!"と語ったそうである。(別に英語でしゃべったわけじゃあるまいが)

 RCAColombia records などでレコーディングも積極的に行い、1932年以降は作曲と自身の作品の演奏に専念する。(1943年には"Rhapsodia Negra"をカーネギーホールで自作自演した。)  

The Lecuona Cuban Boys
 Lecuonaが一般的に知られているのはクラシック界よりむしろラテン音楽の世界であろう。代表作"Malaguena""Siboney"などはこのバンドの演奏によって世界的に有名になった。

エピローグ 
 演奏家、そして作曲家として音楽大国キューバを世界に知らしめた功績は大きい。キューバ国内においてはGonzalo Roig(同じくキューバの作曲。)とともにハバナ交響楽団の設立に携わるが1960年にはキューバを去り、フロリダに居をかまえ、19631129日、旅先のカナリア諸島で心不全のため死去。New YorkLong Island に眠る。 

1928年にレクオーナは、6曲のピアノ組曲「アンダルシア」を発表、この曲は別名「スペイン組曲」とも呼ばれ、その中にAndaluci'aMalaguenaが含まれている。後に独立して、幾つかの歌詞ががついて歌われたり、オーケストラ用の編成で演奏された。

Malaguenaはスペインのマラガの町の雰囲気、または、マラガ娘の意味がある。Andaluci'a(The Breeze And I そよ風と私)の名で知られる。そのほか、絶滅したキューバのインディオの種族を偲ぶ歌 "Siboney"などはポピュラーだ。 

以上 いろいろな人の解説の寄せ集め。 でもキューバの人達にとってスペインというのはどんな風に受け止められているんだろう。スペインの植民地としてその文化が持ち込まれてベースを作っているのはわかるが、自分自身の直接の母国でもない国の町のairとでもいうのでしょうか、それを組曲に作曲するというのはやはりそれだけ親密な国なのかな?