
木製の洒落た車止め
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兼松講堂から図書館に至るゾーンを斜めに横切る道は、車両の通行が禁止されている。これまで進入禁止の表示に、コンクリート台のたて看板が使われていたが、昨年の暮に木製の車止めに替った。草花もアレンジされている。実はこれ、枯れ始めたので伐採された赤松を利用したもの。ゼロミッションの精神でつくられた。シンボルゾーンの雰囲気を損なうことなく、風景によく溶け込んでいる。
文:佐藤征男
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- 年頭に際して(一橋植樹会々長 加納誠三 昭37経)
一橋植樹会会員の皆様、
新年明けましておめでとうございます。 平素の植樹会への温かいご支援、ご鞭撻に対し厚くお礼申し上げます。
植樹会は今春には第36回の年次総会開催を予定しており、長い歴史を積み重ねて今の姿があることを再認識させられます。
又ボランティア作業が活動の中心になってからも既に6回目の新年を迎えたことになります。その間国立キャンパスの緑の整備、保全をオール一橋の組織で行うという基本方針を地道に遂行して参りました。多数の方々のご賛同を得ましてお陰様でそれなりの成果が上がっていることはご同慶の至りであります。
さて昨年度の諸活動は、総会時ご承認いただいた事業計画に沿って実行して参りました。 如水会々報の“植樹会通信”や、ホームページ等で折々の活動内容を報告しておりますので詳細は省略します。 総じて予定通りに順調に推移したと思いますが7年目に入る今の形の植樹会はもう一度原点に立ち返えって使命を再確認し、前途を明確にする必要があるのではないかと感じています。
簡潔にまとめますと植樹会は具体的には次のような活動を行っています。
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大学の策定したキャンパス緑地基本計画達成支援のため、卒業生、教職員、学生 3者が一体となって行う作業。 |
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植栽のための苗木の寄贈。 |
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KODA祭、一橋祭、卒業記念植樹事業など学生が企画する活動への支援並びに 参画を通じて、学生の植樹会への認識と環境問題への関心を高揚。 |
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キャンパス外活動として、他大学キャンパス見学、自然の森の管理実習などの 企画拡充。 |
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上記を支えるための運営組織増強、即ち会員数増大、広報活動強化など。 |
上記項目のうち一番気懸りなのはボランティア作業に参加する人数、特に卒業生の人数が頭打ちから減少傾向にあるということです。
作業は植樹会の原点であり作業による物理的効果のみならず学生との接触、交流という非常に大切な要素を含んでいます。
卒業生との接点を期待して参集してくれる学生を裏切らない体制を維持しなければ植樹会の原点が崩れてしまいます。
今年はこの点の対策を講ずることが最重要課題だと認識しています。 問題の所在を分析して具体策を考えたいと思いますが、卒業生の皆様には、母校の緑のために汗を流す時間を作って頂きたいと存じます。
皆様方からのご意見ご提案も大歓迎でございます。
オール一橋の精神で活動する貴重な組織である植樹会へのご協力とご参画をせつにお願い致します。
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如水会館内で石 弘光前学長より三石会(石 弘光ゼミOB会)
解散に伴う残預金をご寄付頂いた時(平成20年7月24日) |
- キャンパスにおける建物と樹木・緑地
(一橋大学財務部施設課長 緑川 健)
「植樹会」は36年の歴史があると聞いている。私は平成6年4月から13年9月まで、施設課長補佐としてこの一橋大学で勤務していたが「植樹会」についての記憶がない。私自身のアンテナ不足であったこともあろうが、植樹会活動の学内への発信度も弱かったのかもしれない。平成18年10月、一橋に出戻り勤務してみると、当時の局長等の植樹会に対する支援の熱心さに驚かされた。また、植樹会作業の窓口担当は施設課であることを知ったが、一職員として「自分の職場は自分で綺麗にする」という当然の気持ちを抱くと共に、職業柄、施設(建物)と樹木・緑地の関連性を実感しているためか月に一度の植樹会作業は自然と受け入れられた。それにしても、他校に例を聞かないほどのOB諸氏の熱心さには驚きであり敬意・感謝の念を強く抱いている。更に、(本学教員ではない)東京農工大学福島教授のご尽力・ご貢献には頭が下がるのみである。植樹会活動は「新たな手法による施設整備」の1つとして概算要求説明等対文科省へのアピール材料として利用させていただいている。
私は施設行政を専門とする仕事に就いている。建物を設計する際には多かれ少なかれ建物周辺の植栽を併せて設計するものである。そのような関係でキャンパスにおける樹木には少なからず関心を持っている。「施設課」の「施設」とは建物や工作物のみを指すものではなく樹木や緑地を含めてのことであり、つまりはキャンパス全体の環境を指すものと考えている。
自分のキャンパス感を述べてみたい。
キャンパスは建物と樹木と緑地のバランスで快適さが醸し出されるものである。建物だけの集合体では味気がないのは明らかであり、適度な緑地帯や並木、ポイントに配置された樹木や緑地・広場があってこそ教育研究の基盤となり得る環境が創り出されるものと考えている。
欧米の建物(特に窓)は、気象条件のなかで自然からの防御を目指しているのに対して、日本の建物は自然との一体化・融和を目指していると言われている。そのため、建物周辺は適度な高木と低木を配置して居住環境を形成している。建物側では大きな窓(障子)や縁側を設け外部との自然な繋がりを持たせている。また、(残念ながらテレビ等でしか知り得ないが)欧米では、建物の足下(地面や芝生に接する部分)は建物と地面が直に接しているが、日本建築では低木を配して足下を見せないことが多い。もちろん適度に中木や高木も植えられている。このようにして、建物と樹木を一体として捉える(設計する)傾向がある。
我が一橋大学キャンパスを観ると、ロマネスクデザインの西洋的な建物群に樹木や緑地が心地よく配置されているではないか。西キャンパスの正門に立っても建物は見えない。公園に入っていくような感じでイチョウ並木をやや左にカーブして歩くと正面に数本の松の大木。その松越しに本館、更に前進していくと正面に附属図書館、右側には兼松講堂が見えてくる。このシチュエーションに予測外の魅力を感じるものは私だけではないであろう。
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上空から捉えた西キャンパス |
東キャンパス東2号館(平成9年建設) |
生物である樹木はそのままでは単なる茂みとなってしまうであろうし、ときには人や建物に悪さをすることもある。だからこそ、定期的な管理(保全)が必要となり、ここで植樹会メンバーの登場となる。
魅力あるキャンパス環境は、教職員や学生にとっては日常の快適さのみではなく中長期的には大学への愛校心にも繋がるものと考える。この植樹会が既にこのことを証明していよう。大学にとっても、魅力あるキャンパスは客集め(学生募集)が必要な時代においては受験生や優秀な学生の確保という面で一定の効果に繋がるものと考える。
また、一般企業(商店)が中長期的には利益に繋がるものとして企業用地内(お店)の植樹や美化に投資する(努める)ように社会的宣伝効果を有するものと思える。このような意味でキャンパスの樹木や緑地は重要な要素を担っていると考えている。文科省文教施設企画部の文教施設の施策資料には「大学施設は…教育研究開発を推進するための拠点であり…不可欠な基盤である」とある。当然、「施設」とは樹木も緑地も含むキャンパス全体を意味している。
「継続は力なり」(山谷シンペイ氏と思う)が好きである。36年も続いているこの植樹会が更なる充実・発展を遂げるよう祈念したい。施設課としても、微力ながらOB諸氏とともに環境保全に努めさせていただきたいと思う。
- 1月9日(第62回)月例作業
新年最初の月例作業の今日は寒い中にそぼ降る雨と出足を挫くかのような気象条件。 恐ろしいインフルエンザや風邪の流行してる現在、「無理は禁物」と早々に作業を断念し、急遽、福嶋顧問からお話を聴く趣向に切り替えました。 当初計画された「寒ブリ」大会の為に福嶋顧問が用意して下さった見事な2尾の寒ブリもあり、テーブルに調理されて整うまでは何とか有効に時間を使う必要もありました。 お話の後は3月16日に計画されてる当一橋植樹会の記念植樹の候補地の視察も行いました。 詳しくはこちら
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講習会風景 |
記念植樹候補地区の検証 |
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見事な寒ブリ2尾 |
寒ブリ調理前の披露 |
- 3月16日は記念植樹の日
卒業生の手による記念植樹は東キャンパス東カフェテリア前で13時から桜を植樹、続いて当植樹会の寄贈植樹が予定されてます。 当植樹会による植樹の場所・種類は目下大学施設課と意見の調整中ですが、近々決定の運びとなります。
「卒業記念植樹」は当植樹会活動の基本である「一橋大学国立キャンパス緑地基本計画」に沿った有意義な企画であり、一昨年、昨年に続き、今年もこの素晴らしい計画が成功裏に終わるよう卒業生を全面的に支援して行きます。
当日は、月例作業に先立ち、大勢の方に上記二件の記念植樹に参加頂くようお願いします。
「卒業記念植樹」に付き決定している概要は下記の通りです。
1.日時:3月16日(月)13時から
杉山学長のご参加をお願いしています。
2.場所:東キャンパス東カフェテリア前
3.木の種類:桜
4.参加金額:千円/1口
所属ゼミ単位で取り纏めて貰えれば集金に出向きます。
個人単位の場合は当日現地での現金手渡しも可ですが、下記口座へ事前振込を歓迎します。 所属学部名と振込人名を間違いなく明記願います。
5.学生の申込窓口:沼尻晃輔君(社会学部4年)
連絡先は アドレス 4105181m@g.hit-u.ac.jp
携帯電話 090-6166-8103
氏名に加えて、学部名、アドレス、電話、住所を必ずご連絡下さい。
参加者名簿を作成、後日PCでお送りするのに必要です。
6.振込先銀行・口座:
りそな銀行 東久留米滝山支店
名義人 カノウ セイゾウ(加納誠三) 普通口座 3909687
当口座は一橋植樹会で利用してる口座です。 今回の「卒業記念植樹計画」の為の銀行口座開設が間に合わぬことから、緊急避難策としてこの口座の利用を認められました。
- 12月新規登録会員
前月に続き、11月中にOB31名、教員2名、職員1名、学生1名の計35名の方にご入会頂きました。
会員の詳細はこちら
なお、入会に関しましては、会員登録はこちらをクリックしていただき、必要事項記入の上、支払方法「如水会DCカード口座よりの自動引落し」を選択し、「登録」ボタンを押していただければ、すぐに会員として登録されます。
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▲今後の作業予定 |
(平成21年)
- 2月24日(火)13:00 職員集会所
月例作業は無し。 この日を使い作業開始5年後の達成度を基本計画に照らし合わせ福嶋先生を中心に実地検証する。

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- 3月16日(月) 12:30〜50 職員集会所
13時より東キャンパス東キャフェテリア前にて卒業生記念植樹、続いて当会の記念植樹、月例作業(14:00〜)です。
(平成21年度上半期)
- 4月23日 (木)13:30 職員集会所
- 5月21日 (木)13:30 職員集会所
- 6月18日 (木)13:30 職員集会所
- 7月17日(金)13:30 職員集会所
- 8月 作業なし
(暑さと学生の夏休みの為)
- 9月17日(木)13:30 職員集会所
※作業は14:00開始
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※3時限受講の学生は14:35集合
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▲1月9日(金)第62回の作業の様子 |
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▲ 実施作業一覧へ≫
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一橋植樹会では活動に賛同し,会員と
して年会費で支援していただける方、
作業に参加して下さるボランティアの方を募集しています。
入会に関する質問にお答えしますので
クリックして下さい。 |
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作業参加申込はこちら≫ |
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入会に関しましては、必要事項記入の上、支払方法「如水会DCカード口座よりの自動引落し」を選択し、「登録」ボタンを押していただければ、すぐに会員として登録されます |
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今月は都合によりお休みさせて頂きます。
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今月の花はウメです |
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写真:坪谷英樹
文 佐藤征男 |
キャンパスを彩り孤軍奮闘でがんばってきたカンツバキが散り始めると、寒風の中、ウメが咲き始める。紅梅、白梅が入り混じり、4月まで咲き続ける。ウメは春を告げる花である。
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次に関する過去の掲載記事をご覧いただけます。ご参考にしてください。
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