三組 今村 精嘉
三十年前、われわれは西郷隆盛を南州翁と呼ぶことに少しも不自然さを感じなかったが、南州が城山に、その巨大な生涯を 閉じたときの齢いは、僅か五十才であった。われわれはいま、齢いにおいては南州翁のそれを、とっくに通り過ぎてしまっただが、翁どころか、オヂイチャンと呼ばれることにさえ、内心の抵坑を感じるのが正直な気持ではあるまいか。
私は西郷ファンだが、この歳になって改めて、南州と云う人物の大きさ、偉さを見直す気持です。