二組 松田 緝
烏兎忽々、茫漠と国立を去ってはや三十年とは。小平の森、彷彿として眼底に浮ぶとはいえ、頑愚旧阿蒙、率然北陸の地に学の進まざるを嘆ずるのみ。すでに白頭を戴くも、粗懶の性、行路難は免れぬものと自得、只同人諸賢の活躍を仄聞し、喝釆を送り、頓に低下せる杯数の支えとなす。
豚児三歳を越え、最年少の餓鬼を持つ記録奪取せらるゝ危惧大なりと雖も、更新の意企更になし。憐れむべし、呵々。