五組 森田善之助

  小唄同好会虎ノ門教室(校長、麻生泰正君)を出席日数不足で落第、退校(?)になったのは三年前だったが、このほど旧級生諸兄のご好意により復校を許されることになった。
 
  復校の条件は、ウイスキー一本を持参して先生以下に陳謝の意を表するという寛大なものであった。久しぶりに教室に出てみると、懐しい顔も新しい顔もあって、以前にもまして楽しいふんい気である。これは先生がますます健在であるほか生徒一同が私などと違って小唄の秀才ぞろいであり、麻生校長の経営手腕が抜群なためだと思う。三年ぶりに小唄をうなると、怠慢の罰は争えず、全く自信を失っているが、諸兄の激励で今のところどうにか毎週通学している。
 
  今後は名取りなどという大それた考えは持たずに、極力二度目の落第だけを避けるよう頑張りたいと思っている。