音 楽 班


学園新体制成るや
音樂部をはじめ
宝生、観世の謡曲,
東都、一竹の尺八の日本音樂を
打つて一丸とする音樂班として
学内の音樂化を目指して
積極的活動の第一歩を踏み出した。
班長には
フランス文学の泰斗内藤濯教授を
いたゞいて
その態勢は
弥が上にも強化されたわけである。

吾々は新体制樹立を目指して
昨年度より実現に移した
レコード・コンサートの充実を図り
斯界の新鋭村田武雄氏の御援助により
氏の眞撃なる解説と相俟つて
ベートーヴェン.チクルスを開催し
この短時日に
第五番〔運命〕迄行ふことが出来
、学内の音楽文化向上の上に
多大の寄與をなし得たと信じてゐる。
叉〃歌ふ歓び〃を提唱し
合唱團の拡大に努め、
管絃樂と共に
その眞価は遺憾なく発揮されてゐるのである
前部長  佐藤 弘 教授
班長    内藤 濯 教授
    管法楽指揮 鈴木 章 氏、柏木 俊夫 氏
    合唱指揮 大塚 楠男 氏、高見 三夫 氏
第四十一回定期演奏会 
於神田一橋講堂 
六月七日
ーー卒業生ーー

村山 正七  二見 正之
杉浦 正直  佐藤 久満
菅沼 精一  高崎 正吾
小林 悦生  山崎  坦
佐藤 幸晃  中山 幸治郎
第四十二回定期演奏会
十ー月八日 於一橋講堂
       曲目
1歌劇「セヴィラの理髪師」序曲他
2男声合唱
  我が里‥‥‥…・・・シユーベルト
    外三曲
3朗 讀 ・・・・・・・・・・・ 照井瓔三氏 
 雨ニモマケズ・…‥…‥宮澤賢治
    外四詩
4交響曲 界一番ハ長調‥…‥・‥ベートーヴェン
5円舞曲「美しき碧きドナウ・‥…‥シュトラウス
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合宿
 
之は部生活を送つたものにして
而も或る時代の学生にして
はじめて味はひ得る
楽しい生活の一駒である。
 黒姫・妙高に囲まれた野尻湖畔、
妙音に自ら聞き惚れる一時、
ヨットをあやつつて夏の陽を一杯に浴びて
所狭しと駆け廻る時の爽かさ!
 この若さ、
この気持でかく過す夏は再び来ないであらう。
後の思ひ出のために加ふ。