史  学  班

班長 川上教授

顧問 増田(専)教授

             


ー一卒 業 生一一

本宮 荒砥    太田 一雄    里見 治男
麦倉 泰司    高橋 廣三郎    一瀬 禰助
佐藤 幸一郎    宮下 八朝    阿部誠次
大石 禮司    菅波 斉    青木 貞夫
 渡邊 公徳    森川 太中    川野辺 静男
荒木 長芳    大橋 周次    作花 慶一
兼子 春三    石井 幹一郎

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 日本文化研究室より史学班へ 

今春四月、三年の歴史をもつ日本文化研究室は、
一橋学会と共に姿を消し、
史学班として新しい息吹きをはじめた。
今、われわれは研究室二年、史学班一年の生活を心の糧として、黌を去る時を迎へた。
されば、去来する回想に心をやることも許されやう。  

 二十四番教室で川上先生に読んでいただい「古事記」と「吾妻鏡」
その合間に十一号の部屋で行つたわれわれのささやかな研究発表、
又は先生や文理大の松本先生と共に、
金澤文庫や八景を低回した秋の一日のことども、
一っとして悦しからざるはなき思ひ出である。
嘗つてうたつた「日本文化ヘの熾烈な欲求」は小さなこのグループの心に燃えてゐた。
わわわれの目ざすところはその欲求の成果に存したのではなく、
寧ろ、その心情を不断にはぐくむことにこそあつた。
この心の不死鳥的な永遠さを凝視することにあつた。 
研究室が解消し、史学班となつたこと自体は正しい発展の途であらう。
川上先生を中心に多数の班員と堅實な組織をもつて、
大いなる課題の下、新生の歩をすすめる姿にわれわれは心のゆたかさを感ずる。      』
さあれ、茲に、川上先生の深厚な学恩につきぬ感謝を捧げ、
史学班のすこやかな庄成を念じつつ、
一端の袂をわかたう。