2組 吉田 益造 |
この度、老人性白内障の手術をして、今更自分の年を思い、卒業後四十年過ぎたことをしみじみと感ずる今日この頃です。 思い返せば楽しい予科、学部の学生生活を終え軍隊生活、終戦直前の負傷、終戦の末、負傷療養の為田舎に引き込もり、そのまま今日まで地方生活を送って来ました。その間、朝鮮動乱後の高度成長経済社会の中にあって取り残される地方の杜会環境を何とか持ちこたえんと、日々を自分なりの懸命の努力をして来たつもりですが時流の大勢は如何ともしがたく、人口の過疎化、中小企業の経営のむづかしさは日毎に進み今迄の努力の成果にいささか自信を失っておりますが、今日まで何とか頑張って来られたのも学校生活のおかげであり学友諸士の心のささえと感謝しております。 現在、瀬戸内海の呉線竹原市の沖に浮ぶ大崎島で三千総屯前後の造船業を、従業員約二百五十人と共に頑張ってやっております。この間、金井君、田中林蔵君、田辺君、篠原君、佐藤君、片柳君等々の協力を得ました事を感謝しております。 又、先年、カイロに出向いた際には、魚本君夫妻に、ロンドンでは田中林蔵君夫妻に御世話になり楽しい思い出として、なつかしく思い出しております。 工場増設披露の際は、篠原康次郎君に祝賀式に来ていただき、先日は又、佐藤敏登君の関係先の新造船の進水式に参列いただき、うれしく感謝しております。 岡山での東西懇親会の際には大勢のなつかしい方々に久しぶりに会えて、引き続き二十数名の夫妻そろって足を伸ばしていただき何も出来ませんでしたが、楽しい思い出としていつまでも心に残っております。 お互いに老境に近づき暇も出来る事と思いますので美しい瀬戸内の海と空に合わせて新鮮な魚を味わいにおいで下されば幸いです。 自分は、老骨に鞭打ち現役で頑張ってます。委員の諸君が計画されたりっばな四十周年記念行事には是非出席して、なつかしい大勢の学友の皆さんと顔を合わせるのを楽しみにしております。 |
卒業25周年記念アルバムより |