Sat, 12 Jul 2003

  「雨」筋書き                松村次郎
原作者サマセット・モームが一作家としての取材旅行中遭遇した実話を題材にして書き下ろしたものだそうです

シドニーへ向かふ汽船が南海の孤島ツツイラ島のパゴパゴと呼ぶ淋しい港に寄港
と云うのは行き先地に伝染病が発生、之が治まる迄 此の港で 待機を余儀なくさされると云う処から話が始まります   

此の島にはホテルが一軒しか無く其の名も 「レイン・メーカー・ホテル」   
不思議な偶然とでも云うか、雨作りホテルと云う宿に泊まる事になる。   

豪雨の中 降りて来たお客は 医師マクファイル夫妻、牧師デビッドソン、南へ南へと流れ行く 赤線の女サデイ・トンプソン等々
と云う顔触れ、   

処が此の港には 軍隊が駐在しており オハラ軍曹と云う兵隊がサデイの秋波に早速物にされ 逆上せ上がって 上官から咎められ営倉に入れられる   

此のふしだらな女を許せぬ牧師が狂信的な熱意を持って神の道を説く   
始めの中は一向に効き目が無いが其のうち徐徐にサデイの荒んだ心も   立ち直りを見せてくる、

かかる状態の時オハラ軍曹が営倉から脱走   
サデイに一諸に島から逃げ出してくれと頼みこむ、
処がサデイの方は   これ以上オハラに罪を犯させたく無いと云う良心に目覚めた女に   なっていた、

最後のどんでん返し、其の夜は土砂降りの雨牧師が獣と化しサデイを襲う

翌朝牧師の死体が海岸に打ちふしていたと言う結末。      

若かりし青春時代強烈な印象を受けた映画の1つです、私は一年間   国立のY.M.C.A.寮に入った人間なので人一倍印象が深かった のかも知れません、   
舞台は現在の南の楽園タヒチ島ではないかと思います   映画「雨」之にて終了。                松。