故金原(秋水子)君の遺句
クラブ通信第112号より 編集子 水田正二
金原君が手術を受けて術後の経過が思はしくなく5月6日に逝去されたのですが、彼は俳号を秋水子と云い「馬酔木」の同人として活躍されていたことは知る人ぞ知る処です。
彼秋水子が手術前の3月に馬酔木に投句した5句は秋水子の遺句となりましたが、うち2句が選句されて「馬酔木」5月号に掲載されたのでした。天国でにんまり喜んでいる彼秋水子の笑顔が偲ばれます。
人は旅し 人は涙し 鳥雲に
筑摩には 筑摩の旅情 春の川
☆青き踏む 広野に刻のなかりけり
光より 溢れ出でては 春の川
☆紅の 重きに耐へて 椿落っ
(☆印は選句された句です)