日時 : 2006年6月23日。
岩城@S47です
送信者: "Etsuko Iwaki"

  皆様の漢文の話題(註*)を見ていて、
ある先輩の奥様から  尋ねられたことを思い出しました。
突然に亡くなられた  夫君の遺品を整理していたら、
常に携帯していた手帳  に下記のような書き込みがあり、
どうも座右の銘にしていたようだが、
どんな意味なのか、また出典は?と。

         得意淡然 失意泰然

  高校時代の漢文の先生にまで問い合わせたのですが、
  たぶん、日本人の作で、中国古典にはないとのこと。
  まあ、意味はよくわかりますよね、
  
    岩城 悦子
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
(註*)6月21日S35小浜健二発信「中国語の新聞から」S52中村洋邦「中国語の成句」S32社中路信
「鶏口牛後」S28伊藤登志夫 S44桜井俊夫
http://members.jcom.home.ne.jp/diereichsflotte/18CsAH/KEIKOGYUGO.html
諸氏の興味深きML交信
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送信者: "中路 信" <MLC42246@nifty.com>
日時 : 2006年6月23日
得意澹然

岩城さん    中路(S32)です。

書道好きの誰かが
この「六然」の言葉を全文紹介してくれたことがありました。
改めて、キィーワードでWeb 検索してみたら、
終戦の詔勅の案文を書いたとされる「安岡正篤」が、
主として関西の財界で随分と流行らせた言葉だったようです。
(勝海舟の座右の銘とされたからか?)

原典は、明の「崔後渠」(さいこうきょ)だそうで、
古典ではないかもしれないが、「中国原産」でしょう。
(旧制中学校の漢文の対象古文は宋代までのものを古典としていたようです。)

旧制の女学校には「漢文」の教科はなく、
源氏物語のような日本古典までてはなかったようですから、
昔の女性が「漢文の対句」に弱いのは理解出来ますが、
男女共学後の新制高校の「漢文の先生」まで「探究心」を失っているとすれば「寒心」に堪えませんね。

参考

「 六然」
http://www.aianet.ne.jp/~marich/yasuoka/rikuzenn.html

 「正篤の書」
http://www.knet.ne.jp/~kyogaku/siyouhin/siy001.htm

                   以上。