2006年4月27日
Edward Chang 5組 張 漢卿
彼岸、清明、イースター
彼岸、清明、イースターと言う祖先崇拝の行事を、
宗教を異にする20億の人々が半月の間に相次 いで行つてているのは、注目に値する事象です。
北米のイースターはニューヨークの有名なパレー ドは勿論ながら、
大小に拘わらず無数の市町村で挙行されています。
永い冬から解放され暖かい日差 しの中で、取って置きの晴れ着をつけて、
先祖の墓参りをするのは心を打つ風景です。
それに比べてモンスーン気候の日本のお彼岸や中国の清明は、雨の日が多いことでしょう。
晩唐の詩人 杜牧 は雨に濡れながら他郷に旅する侘しさを詩 に託して描いております。
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[清明]
杜牧
清明時節雨紛々
(清明の時節、雨紛々)
路上行人欲断魂
(路上の行人、魂を断たんと欲す)
借問酒家何処有
(借問す、酒家何処に有りや)
牧童遥指杏花村
(牧童遥かに指さす杏の花さく村)
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杜牧は三国志の曹操と並んで、孫子兵法研究の双璧だと言われています。
だがその剛直な性格が高官達と合わず、屡々流謫されて任地から任地へと廻されていたとのことです。
この詩は故郷に居れば一家揃って墓参に行ける清明なのに、
何故こうしてただ一人降り注ぐ雨に濡れながら旅をするのかと嘆く心情を伝えて居ります。
「魂を断たんと欲す」
と言う聞き慣れない言葉も、
「断腸の思いがする」
と解釈すれば現代のセンスに訴えて来ます。
故郷を思い一人旅をする寂しさは近代の歌人の作品にもよく見受けられます。
啄木の
「かにかくに渋民村はこいしけり、思いでの山、思いでの川」
や、牧水の
「幾山河越えにし行かば淋しさの、果てなん国ぞ今日も旅ゆく」
などを思い出します。
ED
(蛇足)
5組山崎坦
今年(其の年によって変わります)の彼岸中日(春分、昔は春季皇霊祭)は3月21日(火)でした。
お彼岸は中日をはさんで1週間’入り’から’明け’までです。
お墓参りをする時。 春は「牡丹餅」(秋は「お萩」)を食します。
蕪村が
「菜の花や 月は東に 日は西に」
と読んだのは今の暦では3月26日に当たるようです。
場所は神戸の六甲の山並みが見えるところ
月が東から出たとき 振り向けば 菜の花畑のかなた
六甲の山並みに日が沈む。
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今年は4月14日が満月で、
其の次の日曜日4月16日がイースターサンデイ。
アステアとジュディー・ガーランド主演の「イースターパレード」(1950)という映画がありました。
色つき卵。婦人帽子のファッション。
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清明は4月5日でした。
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4月19日私共のDiamonnd Jubileeでした。
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