3月28日(火)咲き始めた桜の花の小枝がが無残にも強風に吹き払われて落ちました。(下の写真)
唐詩
代悲白頭翁
(白髪を悲しむ老人の嘆きの詩)
[年年歳歳花相似]
劉廷芝
洛陽城東桃李花 飛来飛去落誰家
(洛陽城東の桃李の花 風に飛びて たが家にか落つ)
洛陽女児惜顔色 行逢落花長嘆息
(洛陽の娘は容色を心配して 落花を見てため息をつく)
今年花落顔色改 明年花開復誰在
(今年花が落ちれば一年容色がおとろえる 来年花開いた時 誰が生きているだろう)
巳見松柏摧為薪 更聞桑田変成海
(既に松が枯れて薪となったのを見たり 更には桑畑が海になったと聞く)
古人無復洛城東 今人還対落花風
(あの洛陽城東の古人は既に亡く 今私達が落花の風に吹かれている)
年年歳歳花相似 歳歳年年人不同
寄言全盛紅顔子 応憐半死白頭翁
(紅顔の美少年が 白髪の老人は可哀想だと語りかけてきた)
此翁白頭真可憐 伊昔紅顔美少年
(真に老人は憐れだが 昔は紅顔の美少年だった)
公子王孫芳樹下 清歌妙舞落花前
(公子王孫達が芳樹の下で 落花の前に歌い舞う)
光禄池台開錦繡 将軍楼閣画神仙
(屋敷は錦繡を敷き詰めたように美しく 楼閣には神仙が描かれている)
一朝臥病無相識 三春行楽在誰辺
(病に臥すと誰も来なくなる あの春の行楽は何処えいったのか)
宛転蛾眉能幾時 須臾鶴髪乱如糸
(女性の美しさは長くは続かない あっという間に白髪も糸のように乱れる)
但看古来歌舞地 惟有黄昏鳥雀悲
(昔の歌舞の舞台に 今は黄昏時に鳥や雀が来て悲しげに鳴くだけだ)
3月30日 蕾開花