亦楽 (下線部分クリックして見てください)
私共が東京商科大学予科に入学したのは昭和11年(1936年)、今から71年前のことになります。
クラスメート41名が中学生の名残を持って神妙に入学記念撮影をしています。
71年たつと当時17歳紅顔の美少年達も、多くは天国に去り、昨今では顔をあわせるのは3名になってしまいました。
会えないのですが、一番早く連絡出来るのがカナダ、トロント在住の張漢卿君(Edward H.Chang=ED)です。
IT革命のお陰です。
伊勢崎に隠棲した中村富士夫君は原爆症の夫人看護で上京は容易でなく。
千葉の早川泰正君も外出は無理のようです。
府中の石川健一君は、年賀状を貰うだけで、同窓会であったのは何年前でしたでしょうか。
中落合の和田一雄君は腎臓を片方とってしまい、今は血圧130を越えると危険な血管になっているようで、
外出はして来ません。
残存クラスメートは以上の8名です。
私共のクラスは第2外国語フランス語のクラス5組でした。
文字通り楽しいクラスでした。アルバムの写真を見てください。いかにも楽しそうでしょう。
論語の劈頭に書かれているのは
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論語 巻第一
学而第一
子日、学而時習之、不亦説乎、 有朋自遠方来、不亦楽乎、
人不知不慍、不亦君子乎、
しののたまわく、学びて時にこれを習う、また よろこばしからずや。
ともあり、遠方より来る、亦た楽しからずや。
人知らずして うらみず(*)、亦た君子ならずや。 (*気にかけない)
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バスケットボール部 高橋勝君の提案でクラス会名を 亦楽会 としました。
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予科の授業に「習字」があったのです。
クリックして見ていただいたところに「亦楽」の2字がありますでしょう。
あの字を書かれた杉山令吉先生に教えていただいたのです。何を教えていただいたのか覚えていませんが、
お手本は中国の名筆 王義之の蘭亭序でした。
当時中学校では漢文の授業がありました。論語や孟子を返り点などをつけないで毛筆で白文帳に書きました。
予科の入学試験に「毛筆で書く作文」がありました。試験は〇×ではなくて全人格を試験されているようでした。