Monday, November 08, 2004
Original Message ----- From: "Ed Chang" To: "Hiroshi Yamazaki"
Subject: 言葉の使い方

Dear Yamatan,

日本語を知らない孫Haanが、ときどき英語のインターネットから日本語をロー マ字で拾って来ては、
「どんな意味なの」とEメールで質問してきます。 

大抵の場合は、すぐに片付きますが、たまには辞典を引いて慎重を期することも有ります。 
先日は予期しなかった言葉を聞かれて、取りあえず返答しましたが、念 のために、下記の事情に付き、お知恵を拝借させて頂きたいと思います。

大学二年の孫は、ふだん「柔術」の稽古に熱心で、戦国時代の話しや、武士の逸 話をネットで捜して読んでいます。先日どこで読んだのか、”omedama de shinde koi” とは何のことかと聞いてきました。
おそらく「大目玉で死んで来い」という表現かなと推測して、”Go and die with your eyes wide open”と答えておきまし た。

孫はそのメッセージが大変気に入って、早速それを日本語で稽古着の襟に縫い付 けたいと言いました。 
かえって私の方が戸惑いして、日本の柔道家がどう思うか、 一応調べて見るから待ってくれといっておきました。

「大目玉で死んで来い」の語源に逸話がありますか。 
競技に出場するのには、 不適当なメッセージではありませんか。 

その代わりに、日本の武道家が喜ぶ現代的 な表現が有りませんか。 教えて下さい。

                                                       ED

Date: Thu, 11 Nov 2004

Dear ED,

可愛いお孫さんの質問は誠に微笑ましく、是非適切なご返事をと思いましたが、私には、心当たりがなく、学校の柔道部関係の連中に問い合わせましたが返事がありません。
昨日 佐藤敏登君と会いましたので、同君に尋ねました。同君は柔道をやっていました。 同君によれば、あの言葉は何かの間違いではないか、ということで、次のメモをくれました。
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「大死一番、大活現生」
  死    と    生 の脇に○がふってあります。
○日本武士道の生死観
○禅の教え・・・一度死ねば二度と死なぬ。     (生死の超越)
○キリスト教   死と復活                  佐藤敏登
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難しい問題でした。 答えになったでしょうか? ではまた。よろしく。    
                                                YAMATAN

Sat, 13 Nov 2004

Dear Yamatan,

突拍子な質問にも拘わらず、色々とご調査をなされた上、懇切な返信をくださり、 厚く感謝いたします。 
武道に詳しい佐藤敏登君の見解は、受益するところ大です。  宜しくお伝えください。

日本の柔術に熱中している孫が、「死んで来い」という日本語の表現に心を引かれるのも、無理はありません。

我々も若い頃は、「命惜しまん予科練の、、、」などと熱をこめて歌ったものでした。 

韓非子にも「視死如帰」(「死を視ること帰す るが如し」)という語があります。

心構え一つですね。 

                                                      ED