俳壇往来
4組 (故 中西 鋭君令夫人)
中西 光技
寒ざくら 句碑に 久遠の彩におう
単線の 電車遅れて 山笑ふ
(バス・ハイク袋田の滝 吟行)
ためらいも 気どりもなくて 野のすみれ
四度の滝 水に彩添ふ 種漬花
麦の秋 ゆるり横切る 耕耘機
つばめの巣「こんにやく関所」てふ店舗
子つばめや 仰ぐ軒場の ガラス窓
田水張る 関東平野 一望に
(終戦記念日を思って)
羽あらば ついてゆきたし 鳥雲に
特攻墓誌銘 あきらかに 風薫る
今年竹 空へ らくがき したくなる