十二月クラブへの感謝とお詫び 6組 内山正雄

 

 私は学部入学後間もなく病気で休、退学し、諸兄が卒業された後、再入学、應召、復学、卒業は昭和21年9月でした。卒業後は4回転職、この間いつしか教会に憧れるようになり、5回目キリスト教関係の団体に職を得て落ち着きました。

 こんな落ちこぼれの私でしたが予科の級友達から見離されることはなく、中村兄のおかげで如水会員にもなり、鈴木兄はじめクラス幹事諸兄のおかげでクラス会に出席できました。その上、十二月クラブのお仲間に入れていただき、未知の諸兄とお会いできる機会を与えられたのは有難いことでした。

 その頃私は自分の意志で教会員となり、次第に信徒として余暇を振向け教会や教団の用を熱心にするようになっていました。若い頃にはキリストのキも知らなかった私が中年になってから信仰を求めたのでした。一つにはこのため、更には年とともに色々の持病に悩まされたため、私は折角十二月クラブから頂いた機会を心ならずも役立てることをせず、いつしか時が過ぎ、わづかの場合を除いては諸兄の行事や会合に加わることもなく、何のお役にも立たぬまゝ今日に至りました。教会も数年前から休んでいます。

 再入学時の学友達のその後は仲々分りません。十二月クラブからは名簿と通信を頂き、旧友達の消息も分り、身近に感ぜられ、一橋時代をなつかしく思い出すのはうれしいことです。

 今回特集号のためとて原稿用紙をいたゞき、私はこの機会に紙上で今迄お世話になった御礼を申し述べるとともに、過去ったことで今更どおにもなりませんが、せめて個人的な事情を記して日頃御無沙汰のお詫びをしたいと思った次第です。何卒よろしくお願い致します。