工藤 健亮
 企業をいざ一般公開するのは、どういう意味を持つのであろうか。確かに資金繰りは向上される。そして、その他に色々メリットがあるのは自明である。しかし、デメリットも多く存在している。非常に私的な発想になってしまうのだが、現在知り合いとともに起業をして、その会社の代表取締役を務めている。名ばかりの社長ではあるが、将来的にIPOさせてみたいとも考えているのは事実である。いざ、自分の会社を一般公開させたら、どうなるのだろか。上場させる可能性が一番高いと考えられるJASDAQ市場について考えていく。

 新規店頭公開市場において大きく分けて二つの考察をしていきたい。まず、先行論文1を参考に、公開企業の業績と引受主幹事証券の関連性を見ていきたい。先行論文によれば、主幹事証券会社によって公開企業の業績は異なってくる。次に、公募価格と初値の乖離の要因について考察していきたい。一般的に公募価格と初値の乖離は生じている。それらの要因としては何があるのだろうか。それらについて考えていきながら、JASDAQ公開市場の現状と課題を明らかにしていきたいと思う。

 第一章では、研究目的について簡単に触れ、第二章ではこの論文を書くに際して必要な基礎的な事項を見ていく。先行研究については第三章で明らかにして、第四章以降は、自分の研究テーマに移っていきたい。第四章はモデルや仮説、第五章はデータソース、そして第六章では分析結果と考察をまとめていきたい。最後に第七章で終わりの言葉とする。