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　本論文は、セントラル・リーグ（以下、セ・リーグと表記）におけるクライマックスシリーズの導入が観客動員数にどのような影響を与えたかを分析し、プロ野球の観客動員数の増加を目指す施策の考案に寄与することを目指している。
　本論文の構成は次の通りである。
　まず第１章から第3章において日本のプロ野球の概要と現状および本論文に多く登場する野球用語の解説、先行研究の整理および本論文の過去の研究に対する独自の貢献について述べる。
　第４章ではモデルと仮説の説明を行う。本論文では、上述のようにセ・リーグにおけるクライマックスシリーズの導入の効果を分析する。クライマックスシリーズを導入することで、レギュラーシーズンの終盤戦（9月以降の試合）の観客動員数に正の影響を与えるという仮説を立てた。この仮説を固定効果DID分析を用いて検証していく。
　第５章では固定効果DID分析の結果を示している。クライマックスシリーズの導入は、セ・リーグのレギュラーシーズン終盤戦の観客動員に正の影響を与えるという仮説は支持された。
　第6章では分析の考察を消化試合、マスコミ報道、試合のブランド価値の観点から述べている。