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初夏の木花、草花

緑を濃くするキャンパス。植物の活動が最も盛んな時期を迎えようとしています。ところが梅雨時のアジサイが咲くまでは、あまり目立つ花を見かけません。ところがです。目立たないだけで、よく見れば花は咲いています。
岸田ロード 現状保存ゾーン

エゴノキが花をたわわに咲かせていました。雑木林によく生え、同じなかまのハクウンボクと同じような花を下向きに咲かせます。まさに木の下から見上げれば、白花の雲のように一面に垂れ下がっています。花期が短いのが残念です。

エゴノキ 花は清楚で美しい

ノイバラが草薮に咲いています。樹木や草丈の高い草にまみれますが、花粉を媒介してくれる虫に目立つように頑張っています。

愁いつつ 岡に登れば 花茨  蕪村

思索を巡らしながらキャンパスを歩くとき、ノイバラに出会いたい。

ノイバラ 花は房咲き

さあ、今度は下を向きながら歩きます。よく見れば、我がキャンパスには様々な草花が咲いているではありませんか。

ヒルザキツキミソウが陸上競技場の縁に小さな群落をつくっていて、なかなか見応えがあります。花はつぼみのときは下を向いていますが、開くと上に向きます。明け方に花は開くようです。花径は大形で清楚。マツヨイグサのなかまです。

ユウゲショウもマツヨイグサのなかまです。マツヨイグサは夜咲きます。同じなかまだから「夕方に化粧をするように咲く」とネーミングされたのでしょう。実は昼咲きで、夕方には花を閉じてしまいます。草丈の低い草に混じって小さな群落をつくっています。

ヒルザキツキミソウ ユウゲショウ

イモカタバミはこの時期目立ちます。地下にかたまり状の塊茎(かいけい)ができ、大きな株になります。カタバミのなかまですが、花はカタバミよりずっと大形です。

アメリカフウロは名にあるように北アメリカ原産です。地面を這い、美しい花を立ち上げます。ゲンノショウコと同じフウロソウのなかまです。

イモカタバミ アメリカフウロ

黄色い花を2種紹介します。

ウマノアシガタは別名キンポウゲ、キャンパスの路傍で生えています。花はゴールドな輝きです。よく似たキツネノボタンより小形です。

ヘビイチゴは日当たりのいい路傍で生えますが、花が咲き、イチゴの実がつく頃はほかの草に覆われることが多いようです。すると茎が地面を這い、光を求めて光のあるところへ伸びていきます。

ウマノアシガタ ヘビイチゴ

タチイヌノフグリは小さな花をつけます。なかまのオオイヌノフグリより小さく直径が2ミリほどです。じっとみると、コバルト色の美しい輝き。

ニワゼキショウは直径1.5センチほどの小さな花を咲かせるアヤメのなかまです。アメリカ原産ですが、日本的な美しい花を咲かせます。オオニワゼキショウはニワゼキショウより草丈が高いが、花は小さい。ニワゼキショウとよく混生しています。

タチイヌノフグリ ニワゼキショウ

キュウリグサは草丈が30センチほどになり、小さく可憐な花を咲かせます。なにしろ花の直径が5ミリですから、よく見ないとその魅力が分かりません。花の中心部が黄色で、ワスレナグサにそっくりです。葉を揉むとキュウリの匂いがします。

ハナイバナの花はキュウリグサに似ていますが、花の中心部は黄色くありません。キャンパスで咲いている姿を見られて、感激しました。

キュウリグサ ハナイバナ

キャンパスに咲く初夏の花々、よく見ればたくさん咲いています。

佐藤征男(記)

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