広大な国立キャンパスを、武蔵野の自然を残しつつ荒廃から守るためには、森林生態学の視点と都市緑地保全の考え方、そして教育・研究というキャンパスの機能が発揮できるための多層的な管理が必要である。
都市近郊の緑地では「原生林」はありえない。上図は、東京農工大学福嶋教授の指導のもと、大学が半年かかって作成した国立キャンパスのゾーニング図面である。6色に色分けされているが管理のレベルは異なる。
普段の手入れが欠かせないメインの庭園・プロの機動力を必要とする樹木や場所・ボランティアでも作業が充分こなせるゾーンなどに分類される。
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開放を視野に入れた庭園ゾーン |
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騒音を遮る自然林ゾーン |
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花木を中心とした植栽ゾーン |
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人工的手法での機能を持たせるゾーン |
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武蔵野の面影を維持するゾーン |
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草地(ススキ草原)ゾーン |
さらにゼロ・エミッションの思想で、間伐した樹木や下枝などはキャンパス内で再利用を図ることにしている。散策の小道を整備して、道沿いにチップを敷きこむなど....。
構内を散策する際は、ゾーニング図面を思い浮かべながら眺めて欲しい。
この基本計画の詳細およびその背景にある『理念』あるいは『考え方』は
福嶋教授の講演(於如水会館 2004年11月)記録(HP2005年2月掲載)にわかりやすくまとめてあります。
ぜひ一度目を通していただければ幸いです。
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[一橋植樹会]
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