コラム:パークアンドフライト

最終更新日:1999年3月4日


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空港へのアクセスとしては、電車、リムジンバス、モノレール、タクシーなどさまざまなものがありますが、とくに地方空港の場合、自家用車利用もかなりの割合にのぼるものと思われます。そのような状況のもと、来年(1998年)7月28日に開港する佐賀空港が、ついに全国で初めて(かどうかはあやしいが)、無料駐車場の提供を決定しています。佐賀県は九州で唯一、空港を持たない県でしたが、福岡、熊本、長崎の各空港へ1時間から2時間程度で行けるため、今まで空港の必要性は薄いとされてきました。しかし、今話題の公共事業の一つとして、必要性が疑問視されながらも建設がすすめられています。

で、もちろん既存空港と同じようなことをやっていたのでは、便数等の面からいっても太刀打ちできるわけがありません。そこで、とっておきの策として「駐車場無料化」を打ち出したのです。これは、いままで福岡空港などを利用していた人に対して、佐賀空港にのりかえよう、という強力な動機づけになりうるはずです。

ということで、飛行時間が比較的短く、時差ボケの心配もない国内線利用の場合なら「パークアンドフライト」も結構だと思いますが、国際線利用の場合はおすすめできません。成田空港までの行きはルンルン気分でいいとしても、帰りが大変です。とくに、ヨーロッパ線やアメリカ東海岸線など飛行時間が12時間にも及ぶような路線に搭乗して成田に到着すると、もうぐったりです。そのような状態で車を運転して無事に自宅にたどり着ける自信なぞ私はもちあわせていません。京成スカイライナーか成田エクスプレスがいちばんです。「快速エアポート成田」は停車駅の多さに「うざい」と感じてしまいます。迎えに来てもらえるのがいちばんなのでしょうけど、長距離国際線はダイヤどおりに運航されないことも多く、迎えに行くほうも大変です。それに成田は遠いし…。「自宅にたどり着くまでが修学旅行」なんていう言い方をしますが、くれぐれも空港への行き帰りの間に事故をおこさないように。

できれば公共交通機関を使って「いってらっしゃい!」

(大沢真一)


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