柴沼醤油「柴峰」日本一の味覚
   全文:12月クラブ通信第107号 平成13年(2001)4月号

旧篭臘28日、暮も押し詰って主婦の方々は、正月のおせち料理に追はれているさなか、ご婦人
方に人気のある歌舞伎俳優市川染五郎の出演する人気番組があった。TBS自慢の「はなまる
マーケット」である。この番組で3組柴沼君経営の柴沼醤油会社の代表銘品「柴峰」が全国有名
銘柄200余の中から見事に最高味覚の「日本一」に選ばれた。
TVは市川染五郎が出演して、味の佳い醤油をもとめているとの要望に應えたファンからの銘柄
推せん手紙やFAX614余通が紹介され、その中から200品が先づ選ばれ、さらに味はった
結果の20銘柄に絞られたところからのシーンが映された。
染五郎が小皿に盛られた醤油を一っづっ指でとってロで味はっているシーンは見ている方が
唾が出る。その20銘柄から厳選された10銘柄からが迫力あるシーンだ。歌舞伎の舞台を思
はす赤緑黒の三色幕が開いて石田さゆりが大皿に盛った豆腐を染五郎の卓の上に置く。
卓の上には10銘柄の醤油が中皿に注いである。銘柄の区分はわからない同じ色柄の皿である。
染五郎が豆腐席を一箸づつとって醤油をつけて口に運ぶ。二□、三口。そして5銘柄が選ばれた。
次なる肴は賄の刺身である。三色幕が開くと舞台で料理人が大賄を包刀で捌き出した。
厚味の刺身が大皿に盛られる。見ている方が生唾をのむはど美味しそうである。
染五郎がこの刺身を5銘柄の中皿の醤油につけて口に運びゆっくりと味わっている。流石に役者
で所作も見事、表情も微妙ではある。
味はひ終って、最後に、この醤油の味が一番おいしくて私がもとめていたのはこれだ、と云って
机の上に置いたのが唯一品それが「柴峰」であった。
 柴沼君の満足そうな顔が思はれた。柴沼君の「ホールインワン」であった。
(註)「柴峰」は筑波山の雅称で、柴沼君の俳句句作の雅号です。

柴沼醤油(株)より
 日ごろは当社製品をご愛用いただきありがとうございます。
 染五郎さんの伝言「おいしい醤油さがしています」に寄せられた614通のファックスから選
 ばれた10種類と、日本醤油協会推薦の10種類から、染五郎さんがお気に入りの第一位
に選んだのは、当社の柴峰しょうゆでした。
 番組の放送直後からたくさんのお電話、ファックスをいただきましたが、その中で「良かった。
うれしかった。これからもガンバレ」という励ましのお言葉を多数頂戴いたしました。
 これからも創業313年の蔵の伝統を守り、皆様のご愛顧に応えられますよう努めてまいりま
 すので、よろしくお願いいたします。

60周年(通信特集):平成13年12月
出逢いもまた人生」3組柴沼庄左衛門君の回顧録 お読みください。(クリック)