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Home Coming Day 2006

 谷川 達夫(Xクラス)

 皆さんは卒業後大学に帰ったことがありますか?

6月3日土曜日に一橋大学初めてのホームカミングデーが国立西キャンパスで行われた。梅雨を思わせる曇天であったが、幸いに雨は降らず参加者は一日多彩な催し物を快適に楽しむことができた。
朝10時からイベントの予定が組まれており、1時から記念式典(杉山学長・如水会理事長挨拶)、1時30分から竹中平蔵総務大臣(昭48)の記念講演、続いて福引抽選会など盛り沢山であった。
勿論応援部演武、管弦楽・吹奏楽部演奏会・記念展示・室内発表も校内随所で行われていた。我らの同期の杉山学長は福引抽選会では、司会のTBSアナウンサーの山内あゆさん(平12)と共に、壇上でくじを入れたプラスティックの箱を何回も大きく振りながら、当たりくじを分散しつつ次々に引いていくなど、大奮闘の一日であった。

 10時半から12時まで、改修されて明るく綺麗になった西本館で、4学部主催の記念講演が学部別に行われた。私は社会学部卒なので、社会学部の教室で安丸名誉教授の「社会学部の学問を振り返って」と言う講演を聴講した。
学部の成立の理念のとその実態について、当時の諸先生方の考え・学風などを説明いただいた。
続いて社会学部創立の経緯「2つの社会科学総合大学化構想」について講演があり、最後に パワーポイントを使って、社会学部の現状説明があった。卒業後改めて自分が学んだ学部の生い立ちや学部の持つ性格に思いを馳せることは、大学時代と現在を自分の中で繋ぎ今後も学部の動向を見て行きたいと思わせる素晴らしい企画であった。

 話は変わるが、もう一つの卒業生が母校に帰る企画に如水会が今年から行っている「如水ゼミ」がある。「社会人との対話によるキャリアゼミ」であり、14の業界の卒業生がオムニバス形式(述べ80名の講師)で14のゼミを担当するのである。

「商社」のゼミの講師の一人として、5月10日に第2講義棟のゼミ室で13名のゼミテンと約2時間ゼミを行った。私の今までの経験を交えながら商社機能について話をした。
10月に後期の同ゼミでももう1回話す予定である。本当の意味のゼミは一橋が本家と思っているので、他校でも大勢の学生に講義の機会はあったが、国立で卒業以来初めてゼミを自ら行うのは大変貴重な経験であり、喜びであった。

 加えて母校に帰る機会としては一橋植樹会のボランティア作業がある。その活動についてはこのホームページに連載で高場恭幸君(一橋植樹会理事 Qクラス)が記事を書いてくれている。
私も1回参加したが、キャンパスで木や枯れ草を刈ったりするのは、小平のあと3年近くいた国立キャンパスの地面と自分をもう一度繋いでくれる経験であった。ボランティア作業の結果国立キャンパスは大変綺麗になった。

 国立大学も独立法人化され、卒業生も物心両面でサポートしていかなければよい大学として存続できない時代に入ってきている。これに伴って大学もオープンになり、ますます身近な存在であり続けると実感し始めている。
ホームカミングディは決して年一回の行事ではなく、我々に大学はいつもオープンされていて、我々を迎え入れてくれる。
今年のホームカミングデイは36年、46年卒等が招待された年度であったが、我々43年も近い将来母校に帰り集いあう日がくるのを楽しみにしている。

 以上
© 2008 S43
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