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イチョウ    

国立駅から大学通りを歩く。青空の下、黄葉したイチョウが連なる。秋が深まっていると感じる。大学通りのイチョウは1934年、市民の手によってサクラ(ソメイヨシノ)と交互に植栽された。サクラは最近衰弱が激しいが、イチョウは元気である。

西キャンパスに入る。いきなり鮮やかにイチョウの大木。兼松講堂とよくマッチしている。目を転じる。図書館の時計台にイチョウが映える。秋は大径木のヒマラヤスギより目立つ。図書館の北東脇にはイチョウの大径木、堂々としている。秋が深まると、キャンパスの樹木の主役はなんといってもイチョウだ。

イチョウは日本では人気者だ。国土交通省が5年ごとに行っている街路樹調査によるとイチョウは全国で約62万本。高木としてはサクラやケヤキを抑えて1位の座を占め続けているという。イチョウ並木は各地にあるが、東京は明治神宮外苑、大阪は御堂筋が有名だ。都道府県の木をみても、東京、大阪、神奈川がいずれもイチョウ。東大と大阪大の校章もイチョウの葉をデザインしたものだ。本校は記章にはしなかったが、キャンパスのシンボリックな建築物にはイチョウを配した。

イチョウはもともと中国原産とされるが、自生地は不明で、その仲間とともにジュラ紀や白亜紀の恐竜時代に栄え、イチョウだけが今まで生き残ってきた。だからどちらかというと原始的なのだが、近代建築とよく調和するのが不思議といえば不思議である。

 黄葉はやがて落ち、キャンパスの地は黄色の絨毯に覆われる。落ち葉を集めると、ふかふかの塊になる。それをクッションにして子どもたちが遊ぶ。そんな風景が見られる頃、キャンパスにいよいよ冬が訪れる。

佐藤征男(記)


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