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フジバカマ

 

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かつて武蔵野にも草原があり、秋の七草が身近に見られた。宅地化が進み、草原は姿を消し、フジバジカマの野生種は絶滅危惧種となった。

秋の七草は山上憶良が読んだ
「はぎの花お花葛花なでしこの花 おみなえし また藤袴朝顔の花」
の歌による。
秋の七草と季節の花をセットにして扱う、日本独自の花思考を生み出したのは、万葉の歌人山上憶良。ところが『万葉集』にはフジバカマは山上憶良の一首しか歌われていない。
憶良は遣唐使として中国で何年か過ごしてきたから、特に中国から渡来した植物に親近感があって、七種に加えたと思われる。

朝顔の花は「桔梗」のことで、キャンパスでは蔓延る葛を含めて、7種すべて見られる。
フジバカマは陸上競技場南の草原ゾーンに植栽された。中国原産種で、奈良時代かその以前に香草として渡来したと思われる。 花を嗅いでもほのかに香る程度。
ところが葉を生干しにすると心地よい香りを発する。特に乾燥すると芳香を発するので、これを頭髪に隠したり、匂袋に入れて身につけたり、乾かした葉で髪を洗った。昨年の一橋祭での植樹会の展示ではティーバックに詰めて、希望者に差し上げたが、好評であった。
葉を干すと甘く匂う香草。花は仄かに赤く、秋風が心地よい。

佐藤征男(記)

 


写真:佐藤征男


写真:坪谷英樹

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