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春を待つキャンパス

年が明けて初めてキャンパスを訪ねました。黄葉したイチョウが兼松講堂と絶妙なハーモニーを奏でていたのはつい先日だったような気がします。暮れにはイチョウは葉を落とし、その落ち葉がたまり、金色のジュータンを敷いたような一角が出現していました。一ヶ月後、風景はすっかり単色化されていました。落葉樹はすべて葉を落とし、イチョウの枯葉も枯れ草色です。

西キャンパス中庭の白梅

ところが、白梅が咲き始めていました。冬の貴重な彩です。なにかほっとした感じになります。キャンパスには西本館前の紅梅、兼松講堂前の白梅、そして東キャンパス本館前の紅梅とシンボリックな建築物にウメがアレンジされています。ウメの花はロマネスク様式の建築物にもよくマッチします。これから白、ピンク、紅色の梅が開花し、春を待つキャンパスに風情を添えてくれます。

西キャンパス中庭のカンツバキ

中庭のカンツバキががんばっています。カンツバキはサザンカとツバキの種間交雑種です。カンツバキはツバキと名がついていますが、どちらかというとサザンカ系です。それが証拠には花びらがパラパラと落ちます。サザンカより遅く、ツバキより早く咲きますから、色彩の乏しいキャンパスこの季節にあって貴重な彩です。季節が一番厳しいときに咲き続けるカンツバキ。時に降雪の紗がかかり、淡い赤がなんともいえない風情を醸しだします。冬のキャンパスの功労者です。

凍ったひょうたん池 ひょうたん池のカルガモ

ひょうたん池は凍結を繰り返しているようです。池を訪れる鴨は昨秋40羽を越えました。中に緑色の頭と黄色い嘴が目立つマガモも羽を休めています。
池が凍結しても相変わらず鴨は訪ねてきます。ひょうたん池がお気に入りかもしれません。カルガモは池が凍ったら、片足で佇みます。見通しがいいから安全だし、人が餌を与えてくれるからでしょうか。キャンパス生まれのヒナを連れた行列を今年は見てみたいものです。

陸上競技場南側遊歩道

最後に陸上競技場の南側に行きました。私たちが「岸田ロード」と呼んでいるこの遊歩道にはフゲンゾウをはじめ、サトザクラが植栽されていて、植樹会はこの道の整備に力を注いできました。ここのサクラ並木は季節には5月の連休後まで花を楽しむことができ、キャンパスのサクラの名勝地です。春の訪れが待ち遠しい桜並木を歩きます。「梅は咲いたか、桜はまだかいな」、しかし、桜はまだまだ遠いような冬のキャンパスの佇まいでした。

佐藤征男(記)

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