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ドングリのなる樹木たち1 スダジイ

緑陰をつくるスダジイ

西キャンパス本館の西側から丸便へ、4本のスダジイが強い日差しを一杯に受けています。今年も大量のドングリをつくりました。スダジイは照葉樹林を代表する樹木で、特に関東に多く、公園や神社には、よく大木があります。樹冠は丸みがあり、球状です。キャンパスのスダジイは幹周り3メートルを超え、樹高は15メートルほどで、枝葉を広く展開しています。筆者(昭和42年卒)が学生時代にすでに成木でしたから、少なくとも樹齢70年は超えていると推測しています。常緑の葉の先は尾状に尖り、裏が金色で、強い光を受けると、きらきらと輝くのが特徴です。識別しやすい樹木です。

葉の裏は光を受けると金色に輝く 幹周りは3メートルの巨木

一般的にはドングリというとブナ科のナラのなかまやカシのなかま、クヌギなどの木の実をドングリと呼んでいます。どれもお椀のようなかくと殻斗に包まれた、親しみやすい木の実です。同じブナ科のクリの実はドングリと呼びません。なぜ、こうした実がドングリとよばれるのか謎です。

落ちた椎の実 椎の実は殻斗に包まれる

花は5月頃から咲き、秋にはドングリができます。小さな椎の実で、小さいのに熟するまで2年かかりました。スダジイのドングリの殻斗の鱗片はくっついて、さざ波のような輪をつくります。いわゆる「椎の実」で、殻斗はバナナの皮のように3つに裂け、中にかわいい砲弾のような身が顔を出します。小さい実ですが、2年がかりでようやく熟しました。生で食べてほのかに甘味があり、炒れば香ばしくておいしい。ビールのつまみにはもってこいです。 大学の緑地基本計画では「注目すべき大径木」の一つに指定されているスダジイ。長年の貢献を多として、椎の実をつまみに、乾杯をしてみたくなりました。

佐藤征男(記)

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