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マガモ (ガンカモ目ガンカモ科) 全長59 cm 冬鳥

昨年10月頃から、西キャンパスのひょうたん池では15羽前後ものカルガモが見られるようになりました。私が入学して以来はじめての賑わいぶりです。11月上旬、その中に嘴の色の異なる一羽を見つけました。カルガモは全体が黒く先端が黄色い嘴をしていますが、その個体はやや緑がかった黄色い嘴をしていて、体の色はほぼカルガモと変わりませんが一回り小さく見えました。一瞬、見慣れないカモだなと思いましたが、すぐにマガモの雄の「エクリプス羽」だとわかりました。

カルガモ以外のほとんどのカモは、雄が特徴のある鮮やかな色、雌が地味な褐色をしています。マガモもこの例に漏れず、雄は光沢のある緑色の頭に白い首輪、ぶどう色の胸をしています。図鑑の写真などに載っているのも、必ずと言っていいほどこの姿です。ところが、カモの雄は、繁殖終了からつがい形成時までの8月から11月頃にかけて、雌と同じような地味な褐色の羽に変わるのです。これを「エクリプス」と呼びます。エクリプス(Eclipse)とは、本来、日食・月食などの「食」を表す単語です。エクリプス羽は識別が厄介なため、バードウォッチング初心者だった頃は、その時期のカモを見に行かないようにしていたのを覚えています。

このエクリプス羽だったマガモですが、11月中旬には換羽がはじまって嘴の周囲が苔むしたように緑色になり、褐色と緑のまだら顔をしていました。11月下旬にかけて換羽が進み、12月になると図鑑などでお馴染みの美しい姿を楽しめるようになりました。どこからかもう一羽も飛来し、冬枯れのひょうたん池に彩りを添えています。ただ、気になるのは、2羽とも雄であることです。そのうちオレンジ色の嘴をした雌のマガモもやってきてくれるでしょうか。

マガモ
マガモ
観察ポイント:ひょうたん池
観察ポイント:ひょうたん池
全体図≫
法学部4年  中野晶子  
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