ハクセキレイ (スズメ目セキレイ科) 全長21cm 留鳥
「セキレイ」と名のつく鳥で、よく目にするのは、ハクセキレイ・セグロセキレイ・キセキレイの3種類です。セキレイ類は水辺で昆虫などを採りますが、水辺から離れた都市部でも普通に見ることのできるのが、このハクセキレイです。ハクセキレイとセグロセキレイは、どちらも白黒でよく似ていますが、顔の模様が違います。顔が白くて目を通るラインが黒いのがハクセキレイ、頭が黒くて眉が白いのがセグロセキレイです。しかし、ハクセキレイには個体差が大きく、かなり顔の黒っぽいものも時折見られるので、声によって区別するのが一番わかりやすいかもしれません。ハクセキレイの声は「チュチュン、チュチュン」で、セグロセキレイは「ジージー、ジージー」と鳴きます。キャンパス内では、ハクセキレイと稀にキセキレイを観察することができます。
モノトーンの配色のスマートな体に長い尾。てててっ、と小走りで動き回り、せわしなく上下に尾を振ります。英名はWhite wagtailで、‘wagtail’とはセキレイのことですが、‘wag’(振る)と‘tail’(尾)からついた名前であることがわかります。この名の通り、セキレイ類は、よく尾を振るのが特徴です。
ハクセキレイは、以前は北海道・東北地方でしか繁殖していませんでしたが、次第に繁殖地域を南下・拡大し、1960年代から70年代にかけて関東地方でも繁殖が確認されるようになったそうです。キャンパス内でも、親鳥を追い掛け回して餌をねだる幼鳥の姿を毎年のように見かけます。きっと付近で繁殖しているのでしょう。
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