カワウ (ペリカン目ウ科) 全長82cm 留鳥
先日、鳥を見ながらひょうたん池の近くの森を歩いていたとき、大きな黒い鳥の影が池に舞い降りるのがちらりと見えました。きっとカラスだろうと特に気にもせずにいたのですが、水面を見渡せる場所に出てびっくり。なんとそこには、カラスよりもはるかに大きなカワウが1羽泳いでいたのでした。驚いたのは私の方だけではありません。エサを採っていたそのカワウは、突然現れた人の姿にびっくりして、慌てて水面を蹴って東の方向へ飛んでいってしまいました。驚かせてしまったことを反省するとともに、こんな小さな水辺をよく見つけたなあ、と鳥の視力の良さに感心しました。
ウといえば長良川の鵜飼を思い出す方も多いと思いますが、実は鵜飼のウはカワウではありません。川で漁をするのだからカワウを使うのだろうと思うところですが、茨城県の海岸で捕獲したウミウを使っているのだそうです。
キャンパスの多くの種類の鳥が来てくれるのはとてもうれしいのですが、カワウに関しては少し複雑な気持ちです。というのも、カワウの群れが最近、日本各地で問題になっているからです。群れで行動することの多いこの鳥は、放流した魚を食べ尽くしてしまったり、糞害で集団営巣地の木を枯らしてしまったり、何かと害鳥扱いされています。特に、カワウは体が大きいため大量の魚を採るそうで、小さなひょうたん池に大きな群れが来れば、あっという間に魚はいなくなってしまうでしょう。飛び去っていくカワウの姿に、時々何羽かだけで来てね、と思わず呟いたのでした。
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