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メタセコイア

 

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メタセコイアは西キャンパス横にも植栽されていますが、やはり威容を誇っているのは、東キャンパスの丸池のメタセコイアです。樹高25メートルはありましょうか。12月になると葉が褐色に変色し、落葉を始めます。日本ではカラマツ以外に落葉する針葉樹はありません。

メタセコイアはスギ科メタセコイア属で、中国南西部原産です。生きている化石として有名です。1939年に日本でセコイアに似た化石が発見され、化石発見者の三木茂博士により『メタセコイア』と命名されました。当初、化石として発見されたために、絶滅した種とされていましたが、1945年に中国四川省の奥地に自生する「水杉(スイサ)」が同種とされ、現存することが確認されました。1949年に国と皇室がそれぞれメタセコイアの挿し木と種子を譲り受け、全国各地に植えられました。吹上御所で元気に育つメタセコイアの姿に戦後の復興を重ねた昭和天皇によって「アケボノスギ」と命名されました。今では皇居で一番高い木に育っています。

葉は側枝に対生し、扁平で柔らかく、スギの仲間とは思えません。葉が付いている短い枝ごと落下しますが、葉を落としても端正な雰囲気は変わらず、見事な冬木立をつくります。どうぞ冬のキャンパスを散策しながら、生きた化石メタセコイアを見上げてください。

佐藤征男(記)

 


東キャンパス 丸池のメタセコイアの高木

メタセコイアの葉

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