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ノウゼンカズラ

 

ノウゼンカズラは中国原産の落葉ツル植物です。夏から秋にかけ橙色あるいは赤色の大きな美しい花をつけ、庭などでよく栽培されます。ノウゼンカズラのなかまは他にアメリカ原産のアメリカノウゼンカズラとそれらの雑種からなります。アメリカノウゼンカズラの花はノウゼンカズラより細長く、赤橙色とのことですが、私にはノウゼンカズラとの区別がなかなかつきません。おそらくキャンパスのノウゼンカズラはその姿形からアメリカノウゼンカズラでしょう。

西キャンパスのノウゼンカズラは棚上一面に生い茂り、花序を1m近くにも垂れ下げています。花冠はラッパ型で、蜜の分泌が豊富なようです。アゲハチョウがよく吸蜜にやってくるのを見かけます。夏の間、次々と美しい花を咲かせるノウゼンカズラですが、ほとんどが花ごと脱落してしまいます。種子は日本ではなかなか稔らないそうです。それでも樹勢が強く丈夫な花木ですから、容易に株が分かれ、繁殖します。

ノウゼンカズラは幹から気根を出して樹木などに登る、這い登り型のツル植物です。太い樹木でも絞め殺すともいわれています。もしかしたらキャンパスの棚はもともと藤棚で、なんらかの理由でアメリカノウゼンカズラがそこに進出し、フジを絞め殺したのかもしれません。しかしこの棚がある小公園は西洋式庭園ですから、もともと西洋式の棚にアメリカノウゼンカズラが植えられたとも考えられます。

 それはともかく、東洋風で落ち着きのある花を咲かせ、旺盛な生命力を感じさせてくれるノウゼンカズラ。花の少ないキャンパスの夏に貴重な彩を添えています。

佐藤征男(記)

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