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西キャンパス イチョウ散策

西キャンパスに入ると、いきなり鮮やかにイチョウの大木。青空の下、黄葉したイチョウが連なっています。黄葉の具合が今年はばらついている感じがします。イチョウもそれぞれ個性があるようですが、これらのイチョウは冬に強剪定を受けていましたので、その影響があるかもしれません。

正門を通りキャンパスの主庭園へのアプローチにイチョウの連なりが効果的で、やがてイチョウ越しに兼松講堂がパッと現れます。ここらの演出が見事で、「一橋大学に来たな」と感じます。黄葉したイチョウは兼松講堂とよくマッチしています。
イチョウ越しに眼に入る兼松講堂 兼松講堂に調和するイチョウ

目を転じと、図書館の時計台にイチョウがことのほか映えています。青空に輝くイチョウは大径木のヒマラヤスギより断然目立ちます。西キャンパスを見渡すと様々な建築物にイチョウを配していて、庭園に植栽した人はイチョウを秋の景観に重要視したことが分かります。

断然目立つイチョウの大木 黄葉はやはり青空が似合う

イチョウは日本では人気者です。国土交通省が5年ごとに行っている街路樹調査によるとイチョウは全国で、高木としてはサクラやケヤキを抑えて1位の座を占め続けているといいます。そういえば大学通りには街路樹として、イチョウがソメイヨシノと交互に植栽されています。

イチョウはもともと中国原産とされますが、自生地は不明だそうです。その仲間とともにジュラ紀や白亜紀の恐竜時代に栄え、イチョウだけが今まで生き残ってきたといいます。だからどちらかというと原始的ですが、大学の重厚な建築とよく調和するのが不思議といえば不思議です。
本館裏にもイチョウは目立つ 講義棟を彩るイチョウ

本館裏を歩きます。ここでもイチョウが生えていました。ゆったりとした時が流れていることを感じます。
講義棟など比較的新しい建築物にもハーモニーを奏でます。このキャンパスで過ごす学生にとって、秋の大学の思い出にイチョウは深い彩りを添えることでしょう。
黄葉はやがて落ち、キャンパスの地は黄色の絨毯に覆われます。落ち葉を集めると、ふかふかの塊になります。それをクッションにして子どもたちが遊ぶ。そんな風景が見られる頃、キャンパスにいよいよ冬が訪れます。

佐藤征男(記)

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