人生の夏休みの中の休み
法学部4年 大木駿
Q:「週休2日制」って、毎週2日の休みがあるんですよね?
A:違います。「週休2日制」とは、月に1回以上週2日の休みがあることです。
電車の車内広告映像でこんな広告が流れていました。思い返してみれば私の大学生活はまさしく正しい意味での週休2日制でした。
私の通っていた高校は土曜にも授業があったところなので、授業だけで完全週休1日制。中学時代はゆとり課程でも部活で土日がつぶれることが多かったです。そして、大学入学前には受験勉強という完全週休0日制。そんな日々から解放されたからこそ、人生の夏休みとも呼ばれる大学生の完全週休2日制には人並み以上の期待を持っていたのかもしれません。
しかし、物事はそう上手くいかず私が入学した2011年の夏学期は震災の影響で土曜日にも授業があり、完全週休1日制でした。その後も部活やら諸事情により休日出勤が珍しいことではなくなり、時折早朝国立駅で降りて通勤通学してくる人たちに逆行して家路に着く自分に何とも言えない感慨を覚えていました。あまり良くない素養が磨かれた気がします。
そんな大学生活でも一般的には人生の夏休みなのです(もはやこのご時世においては時代遅れの言葉かもしれないですが)。しかし、「学生の内に遊んでおけ」という言葉の通り、この4年間が終われば多くの同輩は就職し、その職場は完全週休2日制ではない、仮にそうだとしてもそう何年も長期間は続かない職場というのがほとんどだと思います。そして、私も順当にこのまま進んで社会に出ることができれば同じように完全週休2日制は望めそうにありません。そうして「今日は1限があるから休みじゃない」みたいな大学生の甘い言葉が通用しない、本当の意味での週休2日制が始まります。
だからこそ、ついに長きにわたる大学院の受験勉強が終わり、しばしの休息を手に入れた今は残されたわずかな休みを謳歌するべきなのです。そうするべきはずなのですが受験勉強の裏でなおざりにしてきたやることのツケがいっぱいあるので休んでいるわけにはいきません。そして、今日も授業はないけど休日労働。こうして短期間の休みですぐに復帰できるのも長年にわたる週休0〜2日制のおかげです!
誰もが言いますが大学生活、光陰矢の如し。こうしている間に夏休みに例えると私の大学生活は8月20日を過ぎ、そろそろ残り日数が両手で足りるようになってしまいました。そう、夏休みの宿題が気になってくる頃です。卒業論文というやけに長い作文を出さずにこのまま夏休みを終わらせないこともできるけど、ほぼ予定がない日をポンと1年延長されても、こんな生活に慣れてしまった私にはもはや何をしたらいいのか分かりません。なので、頑張って卒業論文を仕上げて人生の夏休みに別れを告げて、より苛烈な毎日に首を突っ込みたいと思います。我が夏休みよ、さようなら。
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