■現在位置:トップページトピックス&リリース
クラス・同好会だより
←前へ 出版・論文・投稿 次へ→
堀内秀雄君(P組)の出版記念パーティ
谷川 達夫(X組)


P組クラスの堀内秀雄君発刊の著作「出会いを求めて同行二人…漢詩で綴る四国八十八寺歩き遍路紀行」の出版記念パーティーが去る12月2日(土)東京大学駒場校内のファカルティーハウスで行われた。

著作については堀内君自身の想いをこのホームページで、「定年という大きな人生の壁に立ち向かっている団塊の世代の生き方が問われている現在、「人生二山」を実践するこれ等異色の生き方が最近世の注目を集めている。
  「人生80年の長寿の時代」、仕事一筋も結構だけでなく、これから「もう一つの新しい山」にも挑戦してゆきたいものです」 と書いている。

今回のパーティーについては「これまで多くの方々に教え導いて戴いた考え方、生き方等を思い浮かべ四国の寺々を巡りながら反芻・整理し、これからの道を思索したものの
一部を、漢詩・紀行文の形を通してレクレーム(鎮魂の書)としたものです。」
と案内状に書かれている。

パーティーは初冬の紅葉した木々から落ち葉が舞い落ちる初冬の午後、落ち着いた雰囲気の溢れる会場で行われた。著作に因んで88名の招待客を考えたとのことから判るとおり、著者の想いが全体に行き渡り、“漢詩のように組み立てられた”趣向の溢れた会合であった。
堀内君の小・中・高・大学時代の友人・恩師、会社時代(旭化成)の同僚・上司、筑波大学大学院の恩師、それに趣味の詩吟・漢詩の仲間の皆さんが、彼の50数年の活躍を披露しながら次々に登壇して語る彼への言葉は、さながら彼のライフヒストリーを紹介する見事なドラマのようであった。

最初に都心での会合を中座して駆けつけた杉山武彦学長が、「堀内君から著作の序文を頼まれて戸惑ったが、一旦読み始めるとどんどん引き込まれ、一気に読んでしまった。
いろいろな人との出会いが書かれているのが、その記述の隅々にまで滲み出る、その道における多年の研鑽を偲ばせる格調ある漢詩、そして随所に現れるビジネス体験と学究に裏づけられた着眼、分析、寸評にすっかり魅了され、実に印象的な著作であった。今後引き続きの活躍されることを期待する。」という心のこもった来賓祝辞を述べられた。

私も大学時代の友人として指名を受け挨拶を求められたが、「彼は著作の中で四国を歩きながら仏を意識したと書かれているが、私は同じ巡礼者が集まる中東に駐在しているとき、イスラム教徒が神に一日5回祈っているところを目の当たりに見たことを思い出した。現代の日本人が忘れている宗教・神というものを、今後の世界の永続のためには我々も思い起こす必要あるのでは、」と述べた。

余興では堀内君が作った漢詩の何作かが詩吟の仲間の朗詠や仕舞により紹介された。
続いて堀内君の恩師―中・高・一橋大学、筑波大学大学院、更に漢詩・詩吟の恩師6名の紹介がなされ、感謝の花束贈呈がなされた。

今回のパーティーのもう一つの縦糸は、彼の出身地信州中野と言う郷土である。
大勢の恩師・友人・親族等が長野から参加されていた。最後に高校の後輩の声楽家の赤澤啓子さんが、故郷出身の作曲家中山晋平の「カチューシャの唄」、作詞家高野辰之の「故郷」を合唱する等非常にバラエテイーと中身の濃いこの会合はお開きとなった。

 彼は著作の最後に、「歩き遍路の真の目的は、正直には愛妻の病気快癒祈願であり、その目的は残念ながら果たせなかった。しかしやるべきことはベストを尽くしたとの達成感がせめてもの救いである」「歩き遍路を通して感じた結論は、将来への希望・展望の有無により、希望を失うと人は驚くほど弱くもなり、一方希望を持つと驚くほど強くもなる。何時も将来への希望・展望を持って、前向きに明るく地道に生きて行きたい。」と結んでいる。
この著作の中身はとてもHP紹介の文章では紹介しきれないので、「出会いを求めて同行二人…漢詩で綴る四国八十八寺歩き遍路紀行」を手にとって読まれることをお勧めする。 
(北信エルシーネット社、URL http//www.shinshu.co.jp/、e-mail:info@shinshu.co.jp
18年11月1日発刊、定価1500円、ISBN4-9903302-0-x、C0026)

18.12 出会いを求めて同行二人出版記念パーティー118.12 出会いを求めて同行二人出版記念パーティー2
▲クリックして拡大

  (了)
© 2008 S43
如水会昭和43年会 一橋大学ホームページ 如水会ホームページ